研究課題/領域番号 |
08833013
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研究種目 |
基盤研究(C)
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配分区分 | 補助金 |
応募区分 | 一般 |
研究分野 |
海洋生物学
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研究機関 | 聖マリアンナ医科大学 |
研究代表者 |
森沢 幸子 聖マリアンナ医科大学, 医学部, 助教授 (60100971)
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研究期間 (年度) |
1996 – 1998
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研究課題ステータス |
完了 (1998年度)
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配分額 *注記 |
2,200千円 (直接経費: 2,200千円)
1998年度: 500千円 (直接経費: 500千円)
1997年度: 500千円 (直接経費: 500千円)
1996年度: 1,200千円 (直接経費: 1,200千円)
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キーワード | hagfish / Agnatha / sperm / egg / acrosome reaction / formation of micropyler region / fine structure / 無顎類 / 精子 / 卵 / 先体反応 / 卵門域形成 / 微細構造 / ヌタウナギ / 受精 |
研究概要 |
ヌタウナギ精子の先体反応誘起に成功し、先体突起を形成する無脊椎動物型先体反応であることを明らかにした(Develop.Growth Differ.,1999).先体胞開裂時の小胞形成、先体突起形成はこの種の系統的位量の点で注目され、時間を追った先体反応の詳細を観察している.高等脊椎動物精子先体胞開裂様式と似た、小胞を形成する先体胞開裂は米国産メクラウナギ精子にも共通していた.また米国産メクラウナギ精子先体部分にはアクチンが含まれていた(蛍光抗体法)。メクラウナギ精子先体突起形成に、無脊椎動物精子同様アクチン重合の関与する可能性が示唆された.精子形成過程観察を続け後期過程のデータを充実させた.精子運動性は他種魚類精子とも比較しつつ解析中である(一部J.Cell Science.1998).卵の卵門形成過程では多数の卵門細胞、卵門直下卵表の窪みと層状構造が著しい.卵門域構造を脊索動物中で比較検討し、ヌタウナギ卵形成末期の卵門域構造が魚類卵卵門域進化の一段階を示す可能性を示唆した(投稿中).卵門域egg coat成分の脊策動物中における比較研究を開始した.成熟配偶子を得る効果的方法は研究続行中である. メクラウナギ類の卵、精子に関する基礎データを蓄積し、本研究は受精機構解明に迫る段階に来た.また配偶子構造のばか精子先体反応にもこの種の系統的位置を考察する鍵が潜んでいる可能性を示唆した.今後は、卵門域egg coatおよび精子先体の成分、機能、精子運動性、先体反応の詳細等を明らかにする、これまでに蓄積したデータと総合し、人工受精に適切な条件を考察して人工受精を成功させる、まだ知られていないこの種の受精、初期発生を明らかにする、それらの成果を脊策動物各種の場合と比較検討し、メクラウナギ類の系統学的位置、脊策動物の進化・系統を考察する、これが本研究の展開、計画である.
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