研究課題/領域番号 |
08837010
|
研究種目 |
基盤研究(C)
|
配分区分 | 補助金 |
応募区分 | 一般 |
研究分野 |
談話(ディスコース)
|
研究機関 | 名古屋大学 |
研究代表者 |
村上 京子 名古屋大学, 留学生センター, 教授 (00210005)
|
研究期間 (年度) |
1996 – 1997
|
研究課題ステータス |
完了 (1997年度)
|
配分額 *注記 |
1,300千円 (直接経費: 1,300千円)
1997年度: 600千円 (直接経費: 600千円)
1996年度: 700千円 (直接経費: 700千円)
|
キーワード | 要求行動 / 外国人日本語学習者 / 談話の流れ / 談話分析 / 規範意識 / 外国語効果 / 日本語教育 / 外国人学習者 / 要求表現 / 談話進行の規範 |
研究概要 |
要求行動場面における外国人学習者の不自然な談話の流れや表現から日本人の要求行動の裏にある規範について考察した。そのために6つの要因((1)要求の対象、(2)義務・役割関係、(3)恩恵・受益関係、(4)コスト、(5)断られる可能性、(6)親疎関係)を考慮して要求場面が設定された。 質問紙調査においては、各場面で展開されると考えられる会話スクリプトを外国人日本語学習者及び日本語母語話者に作ってもらった。その結果、日本人の会話フローチャートには共通した流れがあり、場面の条件によって変化するが、学習者は場面条件に関わりなく固定化した会話パターンを示すものがみられた。 実験調査では、電話を使って、実際にロールプレイを質問紙調査とは別の外国人日本語学習者及び日本語母語話者各12名に課した。電話を受ける側は同一の人物でできる限り同一条件になるようにコントロールした。双方の話し言葉を録音したものを書き起こし、CHILDESという談話分析ソフトにかけられるようにコンピュータ入力を行った。日本人母語話者の間にはかなり共通した談話の流れが実際の会話でも見られたが、外国人日本語学習者は場面により非常に不自然なタイミングや表現、談話の流れがみられた。言語運用能力の未習熟によるものと、外国語を使いながら話すことによる思考の一時的低下(外国語効果)により相手や状況に十分配慮できなかったことが理由として考えられる。日本語における要求行動に規範意識がどのように反映するか、外国人学習者の不自然な発話行為を通じて考察した。
|