研究課題/領域番号 |
08837012
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研究種目 |
基盤研究(C)
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配分区分 | 補助金 |
応募区分 | 一般 |
研究分野 |
談話(ディスコース)
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研究機関 | 島根大学 |
研究代表者 |
村瀬 俊樹 島根大学, 法文学部, 助教授 (70210036)
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研究期間 (年度) |
1996 – 1998
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研究課題ステータス |
完了 (1998年度)
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配分額 *注記 |
2,200千円 (直接経費: 2,200千円)
1998年度: 200千円 (直接経費: 200千円)
1997年度: 500千円 (直接経費: 500千円)
1996年度: 1,500千円 (直接経費: 1,500千円)
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キーワード | 会話 / 言語発達 / 母子関係 / 場面 / 母子相互作用 / 母子会話 / 語彙数 / 動作と状態 / 物の名前 / ことば / カテゴリー化 / N3C / 動作や状態 / 絵本 |
研究概要 |
本研究は、絵本場面、着替え遊び場面、食事遊び場面における母子の発話連鎖を分析したものである。15組の母子を、子が20ヵ月時点、27ヵ月時点、36ヵ月時点に縦断的に観察した。研究1では、絵本場面における子による動作主および動作情報提供について、母親の先行発話と反応を分析した。子は、母親の同一発話を受けて動作主情報を提供する率を、27ヵ月から36ヵ月にかけて減少させていた。子が母親の同一発話を受けて動作主情報を提供する率は、20ヵ月時点では子の語彙数と正の相関関係にあったが、27カ月には、負の相関関係の方向へ変化していた。子は言語獲得初期に、母親の同一発話を受けて情報提供する率を一時的に増大させ、やがてそれを減少させていくことが示唆された。また、子の月齢の増大とともに、母親は、子の動作主情報提供に対して、模倣情報提供、精緻化情報提供を減少させ、精緻化情報請求を増大させていた。子の月齢の増大とともに、母親は子のコントロールするべき自由度を増大させる反応をしていると考えられた。研究2では、着替え遊び場面、食事遊び場面における、子による物の名前および動作・状態に関する発話について、母親の先行発話と反応を分析した。子が母親の同一発話を受けて発話を遂行する率は、いずれの場面のいずれの発話においても、月齢による違いが見られなかった。母親は、食事遊び場面における物の名前に関する発話以外では、子の月齢の増大とともに、子の発話を模倣することを減少させていた。因子分析の結果とあわせて、母親の同一発話を受けての子の発話は、場面ごとに独立の発話傾向であり、母親の模倣傾向は、場面を通じて共通に見られる傾向であると考えられた。
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