研究課題/領域番号 |
08839006
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研究種目 |
基盤研究(C)
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配分区分 | 補助金 |
応募区分 | 時限 |
研究分野 |
免疫の制御機構
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研究機関 | 東京工業大学 |
研究代表者 |
工藤 明 東京工業大学, 生命理工学部, 教授 (70178002)
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研究分担者 |
竹下 淳 東京工業大学, 生命理工学部, 助手 (50263009)
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研究期間 (年度) |
1996
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研究課題ステータス |
完了 (1996年度)
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配分額 *注記 |
2,100千円 (直接経費: 2,100千円)
1996年度: 2,100千円 (直接経費: 2,100千円)
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キーワード | B細胞分化 / プレB細胞レセプター / 骨髄微細環境 / VpreB / Pax5 |
研究概要 |
VpreB、Lambda5、2つの蛋白が会合したsurrogate L鎖は免疫グロブリンH鎖と共にプレB細胞レセプターを形成する。その機能として免疫グロブリン遺伝子の再構成に係わっていることは十分に推察される。1つはAllelic exclusion、もう1つはL鎖(特にK鎖)の再構成の活性化である。我々は、プレB細胞特異的発現の調節機構について調べた結果、VpreB1遺伝子のプロモーターはプレB細胞特異的発現を制御しているシスエレメントであり、このVpreBのプロモーターとLambda5のプロモーターに共通の結合するDNA結合蛋白EBB-1を見出した。EBB-1はVpreBの発現に必須であり、我々はBusslingerらによって発見された遺伝子、Pax5の遺伝子産物であることを見出した。Pax5はプレB細胞、成熟B細胞特異的に発現し、これまでCD19、CD20、IgH3′enhancerなどに結合することが分かってきており、B細胞分化を制御するキ-の蛋白である。最近、Ferradiniらは、Jκの上流にあるKI,KIIサイトがκ鎖の再構成に重要であることをノックアウトマウスで証明したが(Science271:1416,1996)、我々はさらにPax5がこのKI,KIIサイトに結合することを見出し、Pax5は再構成の初期活性化に大事な役割を果たしていることが期待される。またPax5はプレB、B細胞特異的発現をするため、免疫グロブリン遺伝子のみがB細胞でVDJの再構成し、T細胞レセプター遺伝子が再構成しないという免疫の本質的なところに係わっている可能性が高い。Pax5線維芽細胞株L cellに導入したところ、その形質転換体は内存性のVpreB、λ5遺伝子の発現を誘導した。この結果は、Pax5が両遺伝子のトランスアクティベータ-であることを直接的に証明するものである。
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