研究課題/領域番号 |
08839011
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研究種目 |
基盤研究(C)
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配分区分 | 補助金 |
応募区分 | 時限 |
研究分野 |
免疫の制御機構
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研究機関 | 大阪大学 |
研究代表者 |
石原 克彦 大阪大学, 医学部, 助手 (10263245)
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研究期間 (年度) |
1996
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研究課題ステータス |
完了 (1996年度)
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配分額 *注記 |
2,100千円 (直接経費: 2,100千円)
1996年度: 2,100千円 (直接経費: 2,100千円)
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キーワード | BST-1 / CD157 / CD38 / リンパ球前駆細胞 / 骨髄球 / 受容体 / チロシンリン酸化 / ノックアウトマウス |
研究概要 |
マウスBST-1の表面発現は、骨髄ではCD45R^+CD43^+CD19^+c-kit^+のプロB細胞から幼若B細胞、胸腺ではCD4^-CD8^-CD3^-T前駆細胞のCD44^-CD25^+及びCD44^-CD25^-分画に限局して認められた。また胎生14日の胸腺細胞と16日の肝臓B前駆細胞よりBST-1の発現が認められた。血液幹細胞株EML1のB前駆細胞への分化過程でRAG-1に先行してBST-1遺伝子の発現が認められた。BST-1はリンパ球初期分化で最も重要なIgH鎖やTCRβ鎖の遺伝子再構成の時期に機能している可能性が示唆された。 ヒト末梢血単核球中、顆粒球と単球がBST-1を表面発現する。単球からマクロファージへの分化過程におけるBST-1の発現持続とCD38の発現低下は,両者の発現調節と機能の差異を示唆した。ヒト骨髄単球系細胞株U937とTHP-1のBST-1をF(ab')_2ウサギ抗BST-1抗体で架橋すると、5-15分後に130kDaのタンパクのチロシンリン酸化が認められた。CHO-BST-1細胞の表面に過剰発現させたBST-1を架橋すると130kDaのタンパクのチロシンリン酸化と100kDaのタンパクのチロシン脱リン酸化及び増殖抑制が認められた。以上の結果はBST-1が受容体として細胞内に情報伝達しうることを示す。また第6回HLDAワークショップで骨髄球系抗原Mo5とBST-1が同一分子であることが判明し、CD157と命令された。ヒトBST-1のゲノム構造を明らかにした。 BST-1遺伝子欠損マウスでは、幼若マウス腹腔B細胞と減少と成体マウス骨髄、脾臓CD45R^+CD38^<lo>細胞の増加が認められたが、成熟リンパ球の構成と血清抗体濃度はほぼ正常であった。 可溶性BST-1遺伝子過剰発現マウスのリンパ組織におけるリンパ球分画、血清抗体濃度、抗ヒツジ赤血球抗体産生、DTH反応は正常であった。
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