研究課題/領域番号 |
08839016
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研究種目 |
基盤研究(C)
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配分区分 | 補助金 |
応募区分 | 時限 |
研究分野 |
免疫の制御機構
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研究機関 | 大阪大学 |
研究代表者 |
吉崎 和幸 大阪大学, 健康体育部, 教授 (90144485)
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研究分担者 |
嶋 良仁 大阪大学, 医学部・付属病院, 医員
横田 章 大阪大学, 医学部, 助手 (40222385)
西本 憲弘 大阪大学, 健康体育部, 助教授 (80273663)
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研究期間 (年度) |
1996
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研究課題ステータス |
完了 (1996年度)
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配分額 *注記 |
2,400千円 (直接経費: 2,400千円)
1996年度: 2,400千円 (直接経費: 2,400千円)
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キーワード | ヒト型化抗IL-6受容体抗体 / IL-6のシグナル伝達阻害 / Castleman病 / 慢性関節リウマチ |
研究概要 |
ヒト型化抗IL-6受容体抗体を用いて、IL-6の異常産生がその病態の中心的役割を果たす疾患、即ちCastleman病、慢性関節リウマチ(RA)を対象としてIL-6シグナル伝達を阻害する新しい治療法を試みた。multicentric typeのCastleman病患者6人を対象とし、インフォームドコンセントを得たのち、先進医療審査会の許可のもとに治療を試みた。これらの患者は、発熱、全身倦怠感、結節性紅斑等に加え、CRP,フィブリノーゲンの上昇、低アルブミン血症、γグロブリン血症、血小板増多、貧血等の異常所見を有したが、ヒト型化抗IL-6受容体抗体(50mg/body)を週1回または2回投与したところ、臨床症状のみならず、検査値の異常も改善した。特に慢性炎症による貧血は、CRP正常化後に改善し始め2ヵ月後にはHb値で2〜3g/dlの改善を認めた。RAの患者においても同様に、11人の患者にヒト型化抗IL-6受容体抗体を投与した。RAの患者においてもCRPの陰性化とフィブリノーゲンの正常化にわずかに遅れて、朝のこわばり、握力、圧痛関節数、腫脹関節数の著明は改善が認められた。また炎症の改善に伴い、ヘモグロビンの正常化、リウマチ因子の低下がみられ、また免疫グロブリンは高い値を示した症例でのみ改善傾向が認められた。抗体の投与中、肝機能、腎機能などへの影響は全く認められず、最長10ヶ月間の継続投与を行ったが治療効果が変わらなかった。但し、今までに治療を行った17例のうち1例において抗デイオタイプ抗体の出現を認め、抗体の投与を中止した。IL-6の多彩な生理機能や、種種の病態における役割が明らかになり、臨床への応用も可能になった。今回、IL-6が実際にこれらの疾患の病体に関与していることが確認されると同時に、IL-6のシグナル伝達阻害が病態をふまえた新しい治療法として有用であることがわかった。
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