研究課題/領域番号 |
08871028
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研究種目 |
萌芽的研究
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配分区分 | 補助金 |
研究分野 |
社会学(含社会福祉関係)
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研究機関 | 立命館大学 |
研究代表者 |
中村 正 立命館大学, 産業社会学部, 助教授 (90217860)
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研究期間 (年度) |
1996 – 1998
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研究課題ステータス |
完了 (1998年度)
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配分額 *注記 |
1,900千円 (直接経費: 1,900千円)
1998年度: 500千円 (直接経費: 500千円)
1997年度: 500千円 (直接経費: 500千円)
1996年度: 900千円 (直接経費: 900千円)
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キーワード | ジェンダー / 男性学 / 男らしさ / 家庭内暴力 / 夫婦間暴力 / バタラーズ / 男性 / 父親 / ライフスタイル / インタビュー / 社会病理 / 暴力 / 男女共同 / インタビュー調査 |
研究概要 |
「男性についてのジェンダー論的な研究」をすすめていく際に不可欠な主題がいくつか存在する。男性のライフコース、ライフスタイル、ライフサイクルなどの生活諸過程に照準し、さらに男性というジェンダー的主体構築の社会過程をそこに重ね合わせていくと、少年期における男の子らしさ経験と社会化過程、青年期における自我形成と男性的アイデンティティの形成、父親役割と世帯主役割の葛藤、高齢期における社会関係形成の不連続姓などがライフステージごとに見えてくる。とりわけ少子高齢社会における社会と家族の関係変容著しい時代における男性的主体の動揺は激しく、数々の社会病理現象を引き起こすこととなる。 本研究は、こうした見地からの男性研究の方法を探るとともに、激しい変化の渦中における「新しい社会問題」としての家庭内暴力に焦点をあてて研究を行った。なかでも夫婦間暴力の加害者対策に関して、米国における具体的事例(ダイヴァージョン・プログラムとして、法律にもとづき実施されている加害者向け暴力克服プログラム)の分析を行った。このプログラムの背後仮説、構造、効果などを分析し、成果の一部を、日本社会学会(於関西学院大学、1998年11月)において公表した。また、それを『言語』誌に発表した。 さらに、日本社会の現実にあわせて加害者対策をいかに具体化できるかに関する研究を行った。その成果は、参議院第3特別調査室へ政策立案用資料として提出された(1999年3月、専門的知識の提供として「アメリカにおけるドメスティック・バイオレンス加害者対策の現状について」と題するペーパーを、同調査会の要請に応じて提出した。 最後に、以上の理論的研究をもとにして開発した日本社会への暴力防止プログラムを、98年度中に、京都市、大阪市、世田谷区において実施した。
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