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北方防御性集落の総合的研究

研究課題

研究課題/領域番号 08871039
研究種目

萌芽的研究

配分区分補助金
研究分野 日本史
研究機関法政大学

研究代表者

小口 雅史  法政大学, 第一教養部, 教授 (00177198)

研究期間 (年度) 1996 – 1998
研究課題ステータス 完了 (1998年度)
配分額 *注記
2,300千円 (直接経費: 2,300千円)
1998年度: 300千円 (直接経費: 300千円)
1997年度: 500千円 (直接経費: 500千円)
1996年度: 1,500千円 (直接経費: 1,500千円)
キーワード北方史 / 防御性集落 / 環濠 / 王朝国家論 / 安信氏 / 奥州藤原氏 / 高屋敷館遺跡 / 環濠集落 / 方形居館 / 高地性集落 / 蝦夷論 / 北狄 / 空堀 / 蝦夷 / 高屋敷館
研究概要

本研究では,近年ようやく事例が豊富になりつつある,北東北以北からサハリン(樺太)にかけて発見された防御性集落について,それが北方古代中世史にとってどのような意味を持つのかを検討するための基礎資料の収集に努めた。そしてそれらをすべてデータベース化して,分析の便をはかることができた。
現地踏査を繰り返したり,これまでの発掘調査報告書を再点検し,さらに航空写真での探査を繰り返した結果,従来中世の城館跡と誤認されていたものなどのなかにも事例が多数見つけることができ,確かなものだけでもその数は50を越えるものと思われる。しかもその地域的偏りから,これらの事例は「もう一つの日本」と目される北方世界の特有の現象であり,日常的に戦闘が繰り返されていた特殊な社会を想定することが可能であると思われる。集落を取り囲む堀の形態から,これらの集落を宗教的な結界と考える学者も現れてきたが,しかし日常的に繰り返し掘り下げて堀を維持している事例があることから,その説はとらず,あくまで社会的戦闘との関係でとらえるべきだと思われる。またその背景には,10世紀以降の中央政府による,地方政治への対処の仕方が密接に関わるものと思われる。この時代には,それまでの律令政治とは大きく異なって地方政治の自立(中央政府の不介入)が顕著になるが,そのために求心力を失った北方世界では,それまでの中央政府との対決という在り方から,北方世界内部での覇権争いという状態に変化していくようになったと分析できる。今後はこうした中央での国家史レベルでの問題との関連についてもさらに分析を深めながら,北方世界独自の歴史を明らかにしていくように努めたい。文献史料が極めて少ない当該世界の歴史の解明には,この防御性集落の分析はきわめて有効な素材となるものと思われる。

報告書

(3件)
  • 1998 実績報告書
  • 1997 実績報告書
  • 1996 実績報告書
  • 研究成果

    (1件)

すべて その他

すべて 文献書誌 (1件)

  • [文献書誌] 小口雅史: "中世の奥羽と北海道" 白い国の詩. 509. 4-13 (1999)

    • 関連する報告書
      1998 実績報告書

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公開日: 1996-04-01   更新日: 2016-04-21  

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