研究課題/領域番号 |
08871053
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研究種目 |
萌芽的研究
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配分区分 | 補助金 |
研究分野 |
英語・英米文学
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研究機関 | 静岡大学 |
研究代表者 |
宗片 邦義 静岡大学, 人文学部, 教授 (10022104)
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研究期間 (年度) |
1996
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研究課題ステータス |
完了 (1996年度)
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配分額 *注記 |
1,900千円 (直接経費: 1,900千円)
1996年度: 1,900千円 (直接経費: 1,900千円)
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キーワード | 新作能 / 英語能 / 翻案劇 / T.S.エリオットの詩劇 / 「寺院の殺人」 / カンタベリ-大司教 / トマス・ベケット / 殉教 |
研究概要 |
本研究は、T.S.エリオットの詩劇Murder in the Cathedral(『寺院の殺人』)(1935)を英語原文のまま能に翻案して上演しようとするものであるが,最終的には、日本語版は完成を見たが、英語版の方は台本はほぼ完成したものの舞台発表にまでは至らなかった。 しかし日本語版の方は、新作能『大僧正トマス・ベケット』として、専門家の校閲を経て、観世流緑泉会(津村礼次郎氏主宰)によって去る3月14日国立能楽堂にて初演され大変な好評を得た。宗教(カンタベリ-大寺院大司教トマス・ベケット)と政治(イングランド王ヘンリー2世)の対立抗争という12世紀の史実に基づきながらも極めて今日的な、また人類永遠のテーマとも言うべき問題を扱ったこの詩劇が、霊的世界と現世との橋渡しをする『能』にとって最高のテーマであったことが公演成功の最大の理由であるが、課題であった英語原文による舞台公演が実現されるに至らず、英米人の観客による受容をさらに容易にするであろうことの証明は、後日に延期された。
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