• 研究課題をさがす
  • 研究者をさがす
  • KAKENの使い方
  1. 前のページに戻る

積雪-融雪過程における積雪中の窒素化合物の微生物による消費

研究課題

研究課題/領域番号 08874049
研究種目

萌芽的研究

配分区分補助金
研究分野 気象・海洋・陸水学
研究機関信州大学

研究代表者

鈴木 啓助  信州大学, 理学部, 助教授 (60145662)

研究期間 (年度) 1996 – 1997
研究課題ステータス 完了 (1997年度)
配分額 *注記
2,200千円 (直接経費: 2,200千円)
1997年度: 600千円 (直接経費: 600千円)
1996年度: 1,600千円 (直接経費: 1,600千円)
キーワード温暖積地 / 雪氷藻類 / クロロフィルa / 燐酸 / 培養実験 / 温暖積雪地
研究概要

福島県・田島の林冠環境の異なる3地点(コナラ林、アカマツ林、林外)において、積雪中の化学物質濃度および生物量の変化を調べた。積雪中の陰イオン濃度は、アカマツ林内でコナラ林内および林外よりも高くなっている。各地点とも積雪中のCl^-、NO_3^-、SO_4^<2->濃度は、融雪の進行によって低下する。しかしながら、積雪中のPO_4^<3->濃度は、いずれの地点でも融雪最盛期に増加する。その濃度が、アカマツ林内とコナラ林内で林外よりも高いことから、積雪中のPO_4^<3->は有機物の二次生成物と考えられる。顕微鏡観察によると、林内の積雪中には細菌・カビ・藻類の存在が認められるが、積雪初期には低密度で、融雪最盛期に増加する。積雪中のクロロフィルaとフェオフィチンaの濃度は、アカマツ林内においてコナラ林、林外よりも高い。また、アカマツ林内およびコナラ林内のクロロフィルa濃度は、融雪最盛期に増加し、藻類が増加することを示している。積雪中のバクテリア数は、アカマツ林内>コナラ林内>林外の順であり、融雪最盛期に多くなる。積雪融解試料による培養実験の結果、アカマツ林内の試料を明所に置いた場合のみ、NO_3^-濃度が減少し、25日目以降NO_3^-が検出されない。積雪融解試料に緑藻を添加した培養実験では、アカマツ林内の試料で、2週間でクロロフィルaとして14.7μg/lの緑藻が増加した。この結果から窒素の消費量を見積もると、藻類の増加によって積雪中からNとして220μg/lが消費されたことになる。

報告書

(2件)
  • 1997 実績報告書
  • 1996 実績報告書
  • 研究成果

    (7件)

すべて その他

すべて 文献書誌 (7件)

  • [文献書誌] 鈴木 啓助: "温暖積雪地における渓流水質変動" 地学雑誌(東京地学協会誌). 105. 1-14 (1996)

    • 関連する報告書
      1997 実績報告書
  • [文献書誌] 鈴木 啓助: "生物活動による積雪中の窒素化合物の消費" 雪氷(日本雪氷学会誌). 58. 295-301 (1996)

    • 関連する報告書
      1997 実績報告書
  • [文献書誌] 鈴木 啓助: "中国・長白山における積雪の化学特性" 地学雑誌(東京地学協会誌). 106. 413-418 (1997)

    • 関連する報告書
      1997 実績報告書
  • [文献書誌] 鈴木 啓助: "降水過程と化学物質循環" 日本水文科学会誌. 28. 受理済印刷中 (1997)

    • 関連する報告書
      1997 実績報告書
  • [文献書誌] Suzuki,K.: "Chemistry of the snow on Mt.Chanbai,China" Bulletin of Glacier Research. 16. 受理済印刷中 (1998)

    • 関連する報告書
      1997 実績報告書
  • [文献書誌] 鈴木啓助: "温暖積雪地における渓流水質変動" 地学雑誌(東京地学協会誌). 105. 1-14 (1996)

    • 関連する報告書
      1996 実績報告書
  • [文献書誌] 鈴木啓助: "生活活動による積雪中の窒素化合物の消費" 雪氷(日本雪氷学会誌). 58. 295-301 (1996)

    • 関連する報告書
      1996 実績報告書

URL: 

公開日: 1996-04-01   更新日: 2016-04-21  

サービス概要 検索マニュアル よくある質問 お知らせ 利用規程 科研費による研究の帰属

Powered by NII kakenhi