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大量絶滅後の動物群の起源,適応放散に関する古生物学的研究

研究課題

研究課題/領域番号 08874054
研究種目

萌芽的研究

配分区分補助金
研究分野 層位・古生物学
研究機関東京大学

研究代表者

大路 樹生  東京大学, 大学院・理学系研究科, 助教授 (50160487)

研究期間 (年度) 1996 – 1998
研究課題ステータス 完了 (1998年度)
配分額 *注記
2,200千円 (直接経費: 2,200千円)
1998年度: 300千円 (直接経費: 300千円)
1997年度: 500千円 (直接経費: 500千円)
1996年度: 1,400千円 (直接経費: 1,400千円)
キーワード大量絶滅 / 回復現象 / 三畳紀 / 古第三紀 / 海洋動物群 / 適応放散 / 海洋無脊椎動物 / 進化 / Mass Extinction / P / T Boundary / K
研究概要

宮城県北部に分布する平磯層(三畳系スミシアン階)の古生物調査を行い,海外を含む三畳紀初期の海洋動物群との比較を行った結果,以下のことが明らかになった.
1) 平磯層の動物群は,二枚貝Eumorphotis, Neoschizodus, Leptochondrla,ウミユリHolocrinusなどを含み,低多様度かつ汎世界的な分布を示す動物群が認識された.またその構成は堆積環境の異なると考えられる,アメリカ西部に分布する下部三畳系の動物群とも極めて類似している.
2) しかし,ウミユリHolocrinusのように,世界の他地域ではスパシアン階から回復している動物群が平磯層ではすでにスミシアン階から出現していたり,スピッツベルゲンのように,三畳紀初期からかなり多様度の高い地域も存在することから,この時期の動物群の回復は,グローバルに同時期に起こったのではなく,地域的にその回復が時間的に前後していたことが示唆される.
また,アルゼンチン,パタゴニア北部のK-T境界直上の地層から海洋動物化石を採集し,検討した結果,以下のことが明らかになった.
1) 絶滅直後の暁新統からは,低多様度の動物群が卓越し,莫大な数のGlyphaeinae亜科のカキ類に少数のTurritellidaeが伴われる.しかしこれより約10m上位の地層には,造礁性サンゴ,Venericardiaなどが豊富に産するベッドが含まれている.
2) 上の結果から,南極半島の暁新世のデータを考慮に入れると,南半球の少なくとも一部ではK-T絶滅後の早い時期に,新第三紀以降に太平洋で広く見られる海洋動物群の先がけといえる動物群がすでに出現していた可能性を示している.

報告書

(3件)
  • 1998 実績報告書
  • 1997 実績報告書
  • 1996 実績報告書
  • 研究成果

    (5件)

すべて その他

すべて 文献書誌 (5件)

  • [文献書誌] 大路樹生: "鳥は飛ぶ恐竜か?最近の鳥類の起源をめぐる議論より" 遺伝. 52(12). 7-8 (1998)

    • 関連する報告書
      1998 実績報告書
  • [文献書誌] R.Aronson, D.Blake and T.Oji: "Retrograde community structure in the Late Eocene of Antarctica" Geology. 25. 903-906 (1997)

    • 関連する報告書
      1997 実績報告書
  • [文献書誌] T.Oji and S.Amemiya: "Survival of crinoid stalk fragments and its taphonomic implications." Paleonatological Research. (in press). (1998)

    • 関連する報告書
      1997 実績報告書
  • [文献書誌] Oji,Tatsuo: "Is predation intensity reduced with increasing depth?Evidence from the west Atlantic stalked crinoid Endoxocrinus parrae(Gervais)and implicationsfor the Mesozoic marine revolution." Paleobiology. 22(3). 339-351 (1996)

    • 関連する報告書
      1996 実績報告書
  • [文献書誌] Oji,T.,Kanoh,S.,Toshimitsu,S.and Tashiro,M.: "Nielsenicrinus japonicus,n.sp.(Echinodermata Crinoidea)from the Late Cretaceous of western Japan and its paleobiogeographic implications." Journal of Paleontology. 70(6). 964-968 (1996)

    • 関連する報告書
      1996 実績報告書

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公開日: 1996-04-01   更新日: 2016-04-21  

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