研究課題/領域番号 |
08874065
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研究種目 |
萌芽的研究
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配分区分 | 補助金 |
研究分野 |
物理化学
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研究機関 | 東京大学 |
研究代表者 |
幸田 清一郎 東京大学, 大学院・工学系研究科, 教授 (10011107)
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研究期間 (年度) |
1996 – 1997
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研究課題ステータス |
完了 (1997年度)
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配分額 *注記 |
1,800千円 (直接経費: 1,800千円)
1997年度: 800千円 (直接経費: 800千円)
1996年度: 1,000千円 (直接経費: 1,000千円)
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キーワード | 希ガス結晶 / 自立型結晶 / 振動励起酸素分子 / 酸素 / 振動緩和 / ホノン緩和 / 超寿命励起状態 |
研究概要 |
1.振動エネルギー移動は化学反応の基礎として重要であり、基礎的な研究もかなり長い歴史を持つに至っている。しかし、液相や固相における振動緩和や振動エネルギー移動は、気相における衝突エネルギー移動に比べ特異な多体間の相互作用の結果、より複雑な現象となり、現象及び理論の一般的な体系化はこれからの課題である。本研究は低温の分子性結晶にドープした等核二原子分子の振動励起状態につき、その振動緩和現象を解析し、長寿命の振動状態が生成され捕捉される機構の解明を進めることを目的とした。 2.試作した自立結晶作成装置によって、検討対象とする等核二原子分子をドープしたAr、Kr、Xeなどの希ガスの自立結晶(多結晶)を作成し、レーザー照射によってドープした分子の電子励起状態を作成し、その電子状態からの緩和によって振動励起状態分子を作成した。検討対象としては酸素分子を選んだ。振動励起酸素分子は、KrFないしArFレーザーによる励起によってAr、Kr結晶中では作成できる。振動励起分子の追跡を、直接的な電子遷移の吸収スペクトルによって行い、その減衰曲線の解析を行った。振動緩和が単一ホノン緩和として起こるか、あるいは多ホノン緩和として起こるかは興味があるが、解析の精度、実験の誤差のため、どちらであるか断定するには至らなかった。さらに、ラマン分光による振動励起分子の検出を酸素、窒素を対象に検討したが、自発光との重なりのため十分な結論は得られなかった。いずれにせよ、赤外活性のない酸素分子については、結晶中での緩和が非常に遅く、100秒を超える長寿命であること、また振動量子数の増加に伴い、緩和速度は増加することを明らかにした。
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