研究課題/領域番号 |
08874090
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研究種目 |
萌芽的研究
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配分区分 | 補助金 |
研究分野 |
機能・物性・材料
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研究機関 | 大阪大学 |
研究代表者 |
町田 憲一 大阪大学, 工学部, 助教授 (00157223)
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研究期間 (年度) |
1996
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研究課題ステータス |
完了 (1996年度)
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配分額 *注記 |
2,100千円 (直接経費: 2,100千円)
1996年度: 2,100千円 (直接経費: 2,100千円)
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キーワード | 酸化セリウム / 希土類酸化物 / 超微粒子 / マトリックス単離法 / 真空蒸着 / 透過型電子顕微鏡 / 制限視野電子線回折 / 量子効果 |
研究概要 |
本研究では、マトリックス単離法を酸化セリウム超微粒子の作製に適用することで、粒径が小さくかつ分散性に優れた超微粒子の作製条件を詳細に検討し、nmオーダーの超微粒子を系統的に作製するためのプロセスを確立することを目的とした。 まず、ナイロン薄膜上に小量の金属セリウムを重ねて真空蒸着したのち熱処理し、冷却後、試料を空気中に放置しセリウムを空気酸化した。得られた試料を高分解能透過型電子顕微鏡により観察したところ、ナイロン膜中には明確な格子縞を有する超微粒子が結晶状態で均一に分散していることが明らかとなった。さらに、制限視野電子線回折より、超微粒子は酸化セリウム(IV)であることが確認できた。また、高分解能電子顕微鏡像シミュレーションプログラムを用いて作製した[111]配向モデル像も実像と完全に一致した。 一方、顕微鏡による撮影画面中の200個の粒子について、各粒子の粒径における最大値を計測し粒径分布を求めたところ、生成粒子の大きさはナイロン膜上に積層蒸着される金属セリウムの膜厚に依存し、セリウム膜厚2nmの試料では1〜8nmに分布し、平均粒径は4.1nmであったのに対し、セリウム膜厚20nmの試料では粒子は1〜22nmと幅広く分布し、平均粒径は5.8nmであった。なお、ここで得られた平均粒径41.nmはこの時点における最小平均粒径であった。さらに、酸化セリウム超微粒子の紫外可視吸収スペクトルを測定したところ、平均粒子サイズが小さくなると低波長側へシフトすることが明らかとなった。
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