研究概要 |
複数の送粉昆虫との関係が,植物の花形態にどのような選択圧として作用するかということに注目し,ここでは解析方法の検討および基礎資料を集めることを目的とした.その結果,送粉効果を評価するため3つの数値を用いることを考えた.これは(1)1回訪花後,葯からの花粉の持ちだし量(雄の適応度の目安として),(2)柱頭への花粉の付着量(雌の適応度の目安),(3)結実種子数の3つである.これらを用いオオバギボウシ,コバギボウシ,ママコナ,トリカブト,イカリソウで調査を試みた.オオバギボウシの結果からは,マルハナバチの種類によって花形態に対する選択圧が働く箇所が異なると言うことが明らかになってきた(生態学会で発表).ママコナではマルハナバチの種類によって柱頭への花粉付着量などが異なることが分かった(生態学会で発表).トリカブトでは送粉に最も影響がある花の部位について明らかにしつつある(生態学会で発表).このように研究成果は学会において発表されている.しかしまだ統計的に処理するにはデータ数が十分ではないので、論文発表までには今後のデータの充実が必要である.今後論文としてデータの充実後発表して行く予定である.
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