研究課題/領域番号 |
08875003
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研究種目 |
萌芽的研究
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配分区分 | 補助金 |
研究分野 |
応用物性・結晶工学
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研究機関 | 東京工業大学 |
研究代表者 |
舟橋 正浩 東京工業大学, 工学部, 助手 (90262287)
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研究期間 (年度) |
1996
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研究課題ステータス |
完了 (1996年度)
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配分額 *注記 |
2,100千円 (直接経費: 2,100千円)
1996年度: 2,100千円 (直接経費: 2,100千円)
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キーワード | 液晶 / 光電変換材料 / 電荷輸送材料 / 光伝導体 / スメクティックA相 / キャリア移動度 / 非分散型伝導 / 高速応答素子 |
研究概要 |
新規に設計合成した液晶性電荷輸送材料2-(4'-アルコキシフェニル-6-アルキルチオベンゾチアゾールの結晶相、液晶相(スメクティックA相)、等方相における電荷輸送特性をTime-of-Flight法により評価し、相互に比較した。電荷輸送の形態は相によって大きく変化した。特に、分子配向性を有する液晶相と分子配向をもたない等方相で、キャリア移動度、電荷輸送機構が異なり、等方相では、イオン自身の泳動に基づくイオン伝導による遅い電荷輸送しか見られないのに対し、液晶相では、電子伝導に基づく速い非分散型のホール輸送が見られた。液晶相におけるホール移動度は5×10^<-3>cm^2/Vsであり、この値は従来の有機アモルファス電荷輸送材料の移動度の3桁上の値であった。また、移動度の電界強度、温度に対する依存性も小さく、液晶相中での電荷輸送は分子配向を持たないアモルファス材料よりも単結晶のそれに近い形態をとることがわかった。液晶中での電子伝導に関しては、ディスコティックカラムナ-相での速い電荷輸送が知られていたが、本系での移動度はその値よりも大きい。また、ディスコティック相よりもはるかに熱的な揺らぎが大きい本系において電荷輸送が単結晶に似た形態をとることが注目される。このような液晶性電荷輸送材料の特性は、高速応答を必要とするアプリケーションに極めて有利であり、本研究により、有機材料の高速応答光電変換材料への基礎を固めることができた。
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