研究課題/領域番号 |
08875006
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研究種目 |
萌芽的研究
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配分区分 | 補助金 |
研究分野 |
表面界面物性
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研究機関 | 東京大学 |
研究代表者 |
伴野 達也 東京大学, 大学院・工学系研究科, 講師 (70189736)
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研究期間 (年度) |
1996 – 1997
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研究課題ステータス |
完了 (1997年度)
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配分額 *注記 |
2,000千円 (直接経費: 2,000千円)
1997年度: 500千円 (直接経費: 500千円)
1996年度: 1,500千円 (直接経費: 1,500千円)
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キーワード | 真空天秤 / プラズマ / シース電圧 / 電荷量 / 質量変化 / プラズマプロセス / 運動量 |
研究概要 |
電磁式真空天秤を二極型高周波放電装置に取り付けた。平板型対向電極を天秤の質量測定アームから吊り下げ、超高真空下では電極の静震状態が維持されるので、0.1μgrの精度で15grの値が示された。対向電極の一部のみ(200mgrの質量)を切り取り、他部から絶縁して天秤から吊り下げ、この測定精度が維持されていることを確認した。放電のためにアルゴンガスを0.5Pa導入すると、差動排気する限りでは正しい質量を表示できないことがわかった。ポンプの振動によるノイズも大きい。排気をやめ、ガス導入を止めて、0.5Paを維持すると、浮力によると思われる力が電極片に働き、小さめの質量値を示すが、体積の異なる試験片で比べることができなかったので、定量的には未確認である。 高周波放電を電力50Wで開始すると、天秤の自動追従アームの負荷加重力が応答できない速度で、電極片がプラズマに引っ張られる。定常値は難とか1mgrの精度で読むことができる程度で、静電気力がプラズマと電極片との相互作用力で一番強いことが明らかになった。対向電極は接地電位で、電極片も理想的幾何学的考察からは等電位になるべきだが、絶縁材料を周囲に用いているために、その保証がない。シース電圧が仮にプラズマ電位と接地電位の差であれば、10^<-9>C/cm^2の大きさの表面電荷量が算出される。これは以前イオン電流密度の計測から概算した値に近い。高周波を止めプラズマを消失させ、プラズマからのイオンによる運動量・力積が0になり、この変化分が測定できるかと期待したが、プラズマ電位も定義できなくなり、真空中で帯電した浮遊金属が受ける力のみになり、更に工夫が必要であることがわかった。
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