研究課題/領域番号 |
08875078
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研究種目 |
萌芽的研究
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配分区分 | 補助金 |
研究分野 |
情報通信工学
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研究機関 | 奈良先端科学技術大学院大学 |
研究代表者 |
中村 哲 奈良先端科学技術大学院大学, 情報科学研究科, 助教授 (30263429)
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研究分担者 |
陸 金林 (陸金 林) 奈良先端科学技術大学院大学, 情報科学研究科, 助手 (50230868)
鹿野 清宏 奈良先端科学技術大学院大学, 情報科学研究科, 教授 (00263426)
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研究期間 (年度) |
1996 – 1997
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研究課題ステータス |
完了 (1997年度)
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配分額 *注記 |
2,500千円 (直接経費: 2,500千円)
1997年度: 1,000千円 (直接経費: 1,000千円)
1996年度: 1,500千円 (直接経費: 1,500千円)
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キーワード | 音場再現 / 符号化 / 直交変換 / 音響信号処理 / 多次元信号処理 |
研究概要 |
キルヒホッフ-ヘルムホルツ積分方程式と逆システム理論に基づく音場制御の原理によればこれまで実現できないと思われていた3次元的な広がりをもつ音場再現が可能である。この手法を用いて3次元情報である音場をある場所から他の場所へ伝送・通信することが将来的に可能となるであろう。しかし、その場合膨大なデータ量を送る必要が生じ、情報圧縮が必要となる。音場という時空間情報において低周波数ほど波長が長くなることから、同じ大きさの空間では低周波数ほど冗長性が大きいと考えられる。本研究では空間的な相関性を利用して3次元音場という時空間情報を圧縮する方法を開発することを目的とし、理論と実験の両面から検討を進めてきた。 平成8年度は音場符号化の理論的確立を目指した。これまでフーリエ変換を用いて音場の空間的な分布を高能率に符号化する手法が提案されていたが、この方法は2次元音場には適用できるが、我々が生活する空間である3次元音場には適用できない。そこまでまず最初に3次元音場にも適用可能な音場の高能率符号化手法として直交変換を利用する方法を提案し、その有効性をコンピュータシミュレーションにより確認した。 平成9年度は平成8年度に提案した手法の有効性を確認するため、実験的検討を行なった。残響時間約1秒の音場で112チャンネルの音響信号(楽音信号)を20秒間取り込み、直交変換を用いて符号化を行なった。この実験の結果から本手法が符号化手法として極めて有効であることを確認した。また、ある程度の情報圧縮ではほとんど精度を落さずに音場再現が可能であることも実験的に確認した。
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