研究課題/領域番号 |
08875103
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研究種目 |
萌芽的研究
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配分区分 | 補助金 |
研究分野 |
建築構造・材料
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研究機関 | 京都大学 |
研究代表者 |
富永 恵 (1997) 京都大学, 工学研究科, 助教授 (90025924)
富永 恵 (1996) 京都大学, 工学研究科, 助教授 (57303072)
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研究期間 (年度) |
1996 – 1997
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研究課題ステータス |
完了 (1997年度)
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配分額 *注記 |
1,700千円 (直接経費: 1,700千円)
1997年度: 300千円 (直接経費: 300千円)
1996年度: 1,400千円 (直接経費: 1,400千円)
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キーワード | 鉄筋コンクリート部材 / せん断力加力速度 / せん断破壊モードの変化 / 動破壊力学 / 異種材料間応力伝播速度差 / 破壊機構各要素の変形速度 / 推移確率 / 多断破壊確率過程 / せん断破壊 / 高速強制変形試験 / 多段破壊確率過程 / 破壊モード / せん断破壊の発生速度 / 基礎理論 |
研究概要 |
1 加力速度の遅速による、破壊モードの差異を表現できる確率過程理論を確立した。 コンクリートのミクロ内部組織の破壊時に生成する、核生成論に基づく推移確率を用いた多断破壊確率過程によって、鉄筋コンクリート部材の曲げせん断破壊、付着割裂きせん断破壊および斜めせん断破壊の発生速度を理論的に表現する基礎理論を樹立した。本年、新しく行われた本理論に基づく数値計算によって、せん断加力速度の大小によって、せん断破壊モードが大きく影響されることが示された。 2 上記の基礎理論を用いた詳しい検討の結果、当初の研究計画にあった、サーボパルサー型油圧ジャッキによって駆動する準高速強制変形試験装置では、比較的低速のせん断加力速度しか得られないため、本研究課題の目的を達するには不十分であることが判明した。そのため、以下にのべるように研究計画を変更して、新しく高速せん断試験装置を試作した。このため、研究日程は少し遅延して、現在、実験実施中の状態である。 (1)空気圧を援用した落錘式衝撃試験装置に、鉄筋コンクリート片持梁のせん断試験装置を搭載試作した。 落錘の質量と衝撃加速、試験体と反力鋼枠の質量およびコンプライアンス等を考慮した、試験システムの運動力学解析によって、試験体に印加される衝撃一時間特性を評価した。 (2)コンクリートに切り欠きを持つ鉄筋コンクリート部材の高速せん断破壊実験(実施中)。 高速せん断力による、せん断破壊モードの変化を実験的に明らかにするとともに、加力と同時にリアルタイムで各部の速度、加速度、鉄筋の付着特性変化およびひび割れの進展速度を計測して、理論解析の仮定を検討できる、有用な基礎的データーを得ている。
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