研究課題/領域番号 |
08875105
|
研究種目 |
萌芽的研究
|
配分区分 | 補助金 |
研究分野 |
建築環境・設備
|
研究機関 | 長岡造形大学 |
研究代表者 |
二宮 秀輿 (二宮 秀與) 長岡造形大学, 造形学部, 講師 (50278058)
|
研究期間 (年度) |
1996 – 1997
|
研究課題ステータス |
完了 (1997年度)
|
配分額 *注記 |
2,300千円 (直接経費: 2,300千円)
1997年度: 500千円 (直接経費: 500千円)
1996年度: 1,800千円 (直接経費: 1,800千円)
|
キーワード | 日照環境 / 日照時間 / 日照障害 / 画像処理 / 窓 / アメダス |
研究概要 |
本研究は住宅の日照環境を現場で定量的に測定する手法を開発し、数値化した情報を住宅の購入,賃借時の基礎データとして提供し、これにより日当たりの悪さや西陽の影響を定量的に判別できるようにすることを目的としている。ここで言う日照環境とは、建物等による日照障害に気候特性による影響を加味したもので、実際にどの程度の日照が期待できるか表すものである。日照環境の測定方法としては魚眼レンズを付けたデジタルカメラで窓近傍の天空画像を撮影し、これに天空上の太陽の軌道を重ね合わせて日照障害を判断する手順を考えた。画像データを用いるので太陽位置の重ね合わせ及び日照障害の検出は容易に処理できることが確かめられたが、撮影時の方位合わせが難しく実測時の太陽位置と計算値にずれが生じてしまうことも多かった。試作したカメラ設置台は方位磁石を用いて方位を合わせる仕組みであるが、磁石による位置合わせは精度が安定せず、現場の状況によっては大きなずれが生じた。この点は今後の課題である。一方、気候による特性についてはAMeDASの日照データ(約840地点)を15年分収集し、各地点の月日照率を整理した。これらのデータはデータベース化しており、現場で測定する日照環境と照らし合わせて実質的な日照環境を予測する。日照環境の予測結果は一般の人でも簡単に理解できるようにグラフ化し、1年間のどの時期にどの位の日照が期待できるか一目でわかるようにした。 カメラの方位合わせについてはさらに検討が必要であるが、現場での写真撮影からデータ処理、結果の出力までの一連の作業にかかる時間は短く、日照環境の現場実測と言う観点では有効な手段になりうることを確認できた。
|