研究課題/領域番号 |
08875118
|
研究種目 |
萌芽的研究
|
配分区分 | 補助金 |
研究分野 |
無機材料・物性
|
研究機関 | 宇都宮大学 |
研究代表者 |
吉村 千里 (単 躍進) 宇都宮大学, 工学部・応用化学科, 助教授 (20272221)
|
研究分担者 |
中村 哲朗 宇都宮大学, 工学部, 教授 (20016819)
|
研究期間 (年度) |
1996 – 1998
|
研究課題ステータス |
完了 (1998年度)
|
配分額 *注記 |
2,000千円 (直接経費: 2,000千円)
1998年度: 500千円 (直接経費: 500千円)
1997年度: 500千円 (直接経費: 500千円)
1996年度: 1,000千円 (直接経費: 1,000千円)
|
キーワード | 電子ドープ / La^<3+>の置換 / カドミウム・テルル / 秩序ペロフスカイト酸化物 / ペロフスカイト酸化物 / 1:1秩序配列 |
研究概要 |
1 La^<3+>イオンの置換によるCd_3TeO_6への電子ドープ 平成9年度には、少量のIn^<3+>(4d^<10>)によってCd^<2+>(4d^<10>)を置き換え、Cd_<3-x>In_xTeO_6(0.01【less than or equal】x【less than or equal】0.10)の合成を試みたが、上手く行かず、単相の試料を得られなっかた。今年度では蒸発しやすいIn^<3+>の代わりにLa^<3+>イオンを用いてCd_<3-x>La_xTeO_6の合成も試みた。試薬の混合を工夫し、より低い温度で(か焼:953K〜973K,本焼:1123K)試料の合成を実現した。粉末X線回折方により相の同定および単相の確認を行った。 x=0.04まで単相であり、x=0.10となると、不純物を検測された。La^<3+>イオンの置換量が小さいため、格子定数の変化はほとんど見られなかった。作られた試料の室温の抵抗率、ホール係数およびキャリア濃度を下表にまとめた。 La^<3+>イオンの置換により室温の抵抗率が変化し、キャリア濃度は置換量に従って増加することが明らかであった。また、ホール係数が負であることから電子をドープされていることも分かった。 2 Cd_3TeO_6における酸素および窒素雰囲気処理 以上の結果からも分かるように、Cd_3TeO_6も最初に何らかの原因で電子ドープをされていた。合成されたCd_3TeO_6を673K十日間高酸素圧(300atm)処理すると、抵抗が無限大になった。また、合成されたCd_3TeO_6を773K,12時間窒素雰囲気中で熱処理すると、抵抗率は半分程度小さくなった。それらの熱処理際の重量変化はかなり小さく、観測がほとんどできなっかた。 三年間この題目の研究を続けてきたが、今年度やっとCd_3TeO_6系で電子ドープができそうな所まで達成した。今後、この萌芽的な研究を土台し、さらに研究を続けてこれらの成果を学術論文にすると共に実用化の道も探索する。
|