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硫化処理によるTiAl合金の耐高温酸化性向上に関する研究

研究課題

研究課題/領域番号 08875132
研究種目

萌芽的研究

配分区分補助金
研究分野 材料加工・処理
研究機関北海道大学

研究代表者

成田 敏夫  北海道大学, 工学部, 教授 (60001252)

研究期間 (年度) 1996
研究課題ステータス 完了 (1996年度)
配分額 *注記
2,500千円 (直接経費: 2,500千円)
1996年度: 2,500千円 (直接経費: 2,500千円)
キーワードTiAl合金 / TiAl_3 / 硫化腐食 / Tiの選択硫化 / Al_2O_3皮膜 / 金属間化合物 / 耐酸化性 / 表面処理
研究概要

本研究では、Ti-Al系金属間化合物の硫化腐食挙動を調査し、特に、TiAl合金の硫化動力学と腐食機構を解明するとともに、Tiの選択硫化反応によりTiAl_3層を形成させてTiAl合金の耐酸化性を改善する、新しい表面処理法を提案・実証した。得られた結果は、以下のように要約される。
1 TiAl合金の硫化腐食は、反応初期における外層スケール(Al_2S_3とTi硫化物の混合相)の形成から内外複層スケール(Ti硫化物からなる内層と外層)の成長に移行し、この内層スケールの形成に対応して、合金表面にはTiAl_3(薄いTiAl_2を含む)層が形成される。腐食反応は、外層硫化物スケール中のカチオンの拡散が支配的である遷移期間を経て、後期には合金表面に形成されたAl濃度層中の相互拡散に支配される放物線速度則に従う。
2 TiAl_3(TiAl_2を含む)層はTiの選択硫化によってAlが合金表面に取り残される結果として形成されることを示し、従来のAl拡散浸透処理法で見られるバースト現象は完全に抑制できることを明らかにした。このAl濃化現象を応用して、TiAl合金の耐酸化性を向上させる「硫化処理」法を新しく提案し、実験的に検証した。
3 雰囲気の窒素ガスはTiAl_2層の耐高温酸化能を低下させることを指摘し、熱力学的考察から、酸素ポテンシャルの低下する合金表面ではTiNが形成し、このTiNは時間の経過とともに防食能に劣るTiO_2に酸化されるためであり、合金/スケール界面での窒素の触媒作用を含む酸化-窒素反応機構を提案した。
4 Tiの選択窒化反応を利用して予め合金表面にTiNを形成させると、合金表面にAl濃化層(TiAl_2)が形成される。この窒化処理TiAl合金は、硫化処理と同様に、優れた耐高温酸化性を有する。

報告書

(1件)
  • 1996 実績報告書
  • 研究成果

    (3件)

すべて その他

すべて 文献書誌 (3件)

  • [文献書誌] 吉岡隆幸: "TiAl系金属間化合物の高温硫化挙動" 日本学術振興会123委員会研究報告. 35巻・2号. 221-233 (1994)

    • 関連する報告書
      1996 実績報告書
  • [文献書誌] 吉岡隆幸: "硫化処理TiAl金属間化合物の高温酸化特性" 日本学術振興会123委員会研究報告. 37巻・3号. 317-330 (1996)

    • 関連する報告書
      1996 実績報告書
  • [文献書誌] 吉岡隆幸: "硫化処理TiAl金属間化合物の耐高温酸化能の向上" 材料と環境. 45巻・12号. 712-716 (1996)

    • 関連する報告書
      1996 実績報告書

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公開日: 1996-04-01   更新日: 2016-04-21  

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