研究課題/領域番号 |
08875133
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研究種目 |
萌芽的研究
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配分区分 | 補助金 |
研究分野 |
材料加工・処理
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研究機関 | 東京大学 |
研究代表者 |
相澤 龍彦 東京大学, 大学院・工学系研究科, 助教授 (10134660)
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研究分担者 |
曽我 公平 東京大学, 大学院・工学系研究科, 助手 (50272399)
井上 博之 東京大学, 大学院・工学系研究科, 講師 (10193608)
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研究期間 (年度) |
1996
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研究課題ステータス |
完了 (1996年度)
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配分額 *注記 |
2,100千円 (直接経費: 2,100千円)
1996年度: 2,100千円 (直接経費: 2,100千円)
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キーワード | レーザー衝撃 / 衝撃セル / フライヤー加速 / 速度干渉計(VISAR) / 飛翔速度 / スパレーション / ユゴニオ |
研究概要 |
衝撃超高圧を利用した物質探査、非平衡材料創製は21世紀におけるキ-テクノロジーの1つであるが、従来型の爆ごうデトネーション、火薬銃・ガス銃による回収実験主体の研究方法では、1)迅速な物質探査・広範囲に亘る試行実験2)繰り返し超高圧パルス負荷による材質制御、3)実時間測定による物質変化の記述、材料創製メカニズムの解明など、新しい物質・材料科学の扉を押し開く能力がない。ここに、レーザー衝撃を利用した衝撃超高圧装置を開発研究の必要性がある。本研究では、既設の小型YAGレーザー(最大出力:0.7J,パルス時間:12ns)を用いたテーブルトップ型のレーザー衝撃装置を開発し、干渉型粒子速度測定装置(VISAR)を実装し、実時間での飛翔体(フライヤー)速度、ユゴニオ測定を行い、衝撃超高圧パルス負荷による物質探査、非平衡材料創製の基礎を構築することを目的とした。本研究で開発したレーザー衝撃装置の特徴は、実験室規模の大きさで、簡便に極短時間・超高圧環境を実現し、かつ実時間測定による衝撃変形応答を測定することで、従来の火薬銃・ガス銃に代わる実験手法を提供できることにある。すなわち、最大0.7Jの出力で飛翔体速度約1.0km/sの達成、同出力で約10m/sのばらつきでの飛翔体加速の実現、実時間での飛翔体速度履歴のモニタリング、実時間計測でのユゴニオ計測法の確立など、開発したテーブルトップ型レーザー衝撃装置で可能となった。本方法における実験技術上の工夫の1つに衝撃セルの最適設計がある。開発した衝撃セルは、サファイア基板上にアモルファス・カーボン、PVDによるアルミ膜を蒸着させたものであり、試料するフライヤーをアルミ膜上に接着して、実験に使用する。現在、同一衝撃セルを用いて、小型フライヤー実験であれば10回のショットが、比較的大型のフライヤー実験でも4回程度行うことができる。さらに、ターゲット材料と衝撃セルとを内蔵した真空実験器を作製中であり、より安定な衝撃超高圧環境を達成すべく努力をしている。
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