研究課題/領域番号 |
08875169
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研究種目 |
萌芽的研究
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配分区分 | 補助金 |
研究分野 |
無機工業化学
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研究機関 | 宮崎大学 |
研究代表者 |
木島 剛 宮崎大学, 工学部, 教授 (90040451)
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研究分担者 |
矢田 光徳 宮崎大学, 工学部, 助手 (20274772)
金 仁華 宮崎大学, 工学部, 助教授 (60271136)
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研究期間 (年度) |
1996 – 1997
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研究課題ステータス |
完了 (1997年度)
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配分額 *注記 |
2,300千円 (直接経費: 2,300千円)
1997年度: 500千円 (直接経費: 500千円)
1996年度: 1,800千円 (直接経費: 1,800千円)
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キーワード | デンドリマ- / 鋳型合成 / 無機合成 / メソ複合体 / 形態制御 / リン酸カルシウム / アミノ酸 / 複合結晶 / ポリアミン |
研究概要 |
本研究では、樹枝状高分子デンドリマ-あるいは関連する長鎖有機分子を鋳型とする無機固体の新しい合成法を開拓し、特異な細孔構造をもつ多孔体や特殊形態をもつ超微粒子を創製することを目的とした基礎的研究を行い、以下の研究成果を得た。 (1)ポリアミドアミンデンドリマ-を鋳型とする水熱反応により、リン酸アルミニウム系新規複合体を合成した。その組成・構造についてはさらに検討中である。 (2)非対称デンドリマ-である硫酸エステルおよび亜流酸型アニオン界面活性剤を鋳型として、前年度のアルミナ系に続いてヘキサゴナルならびに層状構造をもつ酸化ガリウム系および酸化イットリウム系メソ複合体を合成することに成功した。これらの新規複合体は反応条件に応じて、層状、球状、六角紐状などの多彩な粒子形態をとることも見いだした。イットリウム系ヘキサゴナルメソ複合体は、比表面積約300m^2g^<-1>のミクロ多孔体であり、さらに鋳型イオンを酢酸イオンで交換脱離すると625m^2g^<-1>という高比表面積をもつメソ多孔体になることも明らかになった。これら無機/有機複合型のミクロならびにメソ多孔体は、各種機能化学種を安定に収納するホストや分離剤等としての応用が期待される。またメソ複合体を高温焼成するとその外形を保持した粒子がえられ、複合化法は無機微粒子の形態制御プロセスとしても有用であることがわかった。 (3)尿素を用いる均一沈殿法により、非対称デンドリマ-型成体成分であるα-アミノ酸とリン酸カルシウムとの複合結晶を合成することに成功した。成体内での石灰化過程との関連においては生化学的に、リン酸カルシウムのインプラント材料への応用との関連においては医用工学的に貴重な成果であり、これを基礎にした今後の展開が期待される。
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