研究課題/領域番号 |
08875170
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研究種目 |
萌芽的研究
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配分区分 | 補助金 |
研究分野 |
有機工業化学
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研究機関 | 大阪大学 |
研究代表者 |
柳 曰馨 大阪大学, 工学部, 助教授 (80210821)
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研究分担者 |
南方 聖司 大阪大学, 工学部, 助手 (90273599)
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研究期間 (年度) |
1996
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研究課題ステータス |
完了 (1996年度)
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配分額 *注記 |
2,100千円 (直接経費: 2,100千円)
1996年度: 2,100千円 (直接経費: 2,100千円)
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キーワード | 無触媒カルボニル化 / 一酸化炭素 / 光照射反応 / エステル / アルキルヨ-ジド / アルコール / ホモリシス / 炭酸カリウム |
研究概要 |
本萌芽的研究においては光照射条件下(または加熱条件下)で、アルキルハロゲン化物(RX)がホモリティックに開裂することに着目し、一酸化炭素の捕捉反応を経て、酸ハロゲン化物を中間に生成させ、エステルやカルボン酸などのカルボニル化合物の合成につなげることで無触媒カルボニル化を新規に達成することを意図した。 まず、一級、二級、三級の各種アルキルヨ-ジドに対して、一酸化炭素を加圧下に、光照射実験を行ない、酸ヨ-ジドの生成を確認しようとしたが、出発基質のみが確認された。同様に加熱条件下での反応も試みたが、反応はまったく生起しなかった。さらに、アルコールまたは水を共存させ、対応するエステルならびにカルボン酸が生成するかどうかを確かめるための実験を行なったが、期待した反応は生起しなかった。 そこで、平衡の存在を仮定し、アルコールに加えて、各種塩基を共存させた系において期待した無触媒カルボニル化反応が生起するかを検討した。その結果、炭酸カリウムや水酸化ナトリウムを用いた場合、期待どおりに反応が生起し、良好な収率でエステルが生成することが明らかとなった。この場合、光源は紫外、可視光共に検討したが、可視光の方が良好な結果を与えた。また、熱反応条件においてはエステルを生成させる条件を見出すには至らなかった。 つづいて、各種のアルキルハロゲン化物を用いて反応の一般性の検討を行なったが、アルキルヨ-ジドがもっとも適していること、この新しいカルボニル化反応が一級、二級、三級のアルキル種に広く適用可能であることが明らかとなった。
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