• 研究課題をさがす
  • 研究者をさがす
  • KAKENの使い方
  1. 前のページに戻る

d-pπ超共役高分子ポリスルホニウムの合成と光電子特性

研究課題

研究課題/領域番号 08875188
研究種目

萌芽的研究

配分区分補助金
研究分野 高分子合成
研究機関早稲田大学

研究代表者

小柳津 研一  早稲田大学, 理工学部, 助手 (90277822)

研究分担者 土田 英俊  早稲田大学, 理工学部, 教授 (90063461)
研究期間 (年度) 1996
研究課題ステータス 完了 (1996年度)
配分額 *注記
2,200千円 (直接経費: 2,200千円)
1996年度: 2,200千円 (直接経費: 2,200千円)
キーワードポリスルホニウム / 3d-2p共鳴 / π超共役構造 / 超分極率 / 非線形光学特性
研究概要

スルホニオ基と1,4-フェニレン基が交互に連結した新規構造ポリスルホニウムの生成反応を見出した。メタンスルフィン酸ナトリウムとベンゼンを強酸中で反応させると、ジヒドロキシメチルスルホニウムカチオンが活性種となって重合が進行し、ポリ(メチルスルホニオ-1,4-フェニレン)が生成する。本重合反応をキシレン、ジフェニルエーテル、ジフェニルスルフィドなどの芳香族モノマーに適用、ポリスルホニウム化合物の幅広い合成法として確立した。さらに従来重合不活性とされていたメチルフェニルスルホキシドがアミンの存在下では重合し、同様にポリ(メチルスルホニオ-1,4-フェニレン)を生成することを明らかにした。特に、当量のジフェニルアミンを添加した系では定量的に重合体が得られる。ジフェニルメチルスルホニウムを用いたモデル解析から、スルホニウム-アミンの電荷移動錯体形成を経由して重合が生起する機構を解明した。
得られた新物質ポリスルホニウムは水や極性有機溶媒に可溶な白色粉末であり、安定に単離が可能である。電子スペクトルよりλmaxは251nm(ε=2.15×10^4)であり、二量体(λmax=231nm)、三量体(λmax=242nm)に較べ長波長側にシフトしていることから、スルホニウム硫黄原子の3d空軌道を介したπ共役系が広がっていることが示された。またメチルスルホニオ基に変えパ-フルオロアルキルスルホニオ基を導入すると、共役系はさらに拡大することを確認した。これらの実験結果は分子軌道法(PM3)による電子構造計算からも裏付けられており、一連の芳香族ポリスルホニウム化合物の構造と光学特性の相関を解明できた。さらに電子供与置換基としてフェノキシ基を有するパ-フルオロアルキルスルホニウム化合物は大きな分子超分極率(β=1860au)を持っていることから、ニトロアニリン(β=769au)よりも優れた二次非線形光学特性を示すことが期待される。

報告書

(1件)
  • 1996 実績報告書
  • 研究成果

    (2件)

すべて その他

すべて 文献書誌 (2件)

  • [文献書誌] E.Tsuchida,K.Yamamoto,K.Oyaizu: "Oxidative Polymerization of Pyrrole with a Vanadium Dinuclear Complex as a Two-Electron Redox Catalyst" J.Electroanal.Chem.(in press). (1997)

    • 関連する報告書
      1996 実績報告書
  • [文献書誌] K.Yamamoto,K.Oyaizu,S.Kobayashi,E.tsuchida: "Oxidation System for Selective Formation of Polythioethers" Phosphorus,Sulfur,and Silicone & The Related Elements. (in press). (1997)

    • 関連する報告書
      1996 実績報告書

URL: 

公開日: 1996-04-01   更新日: 2016-04-21  

サービス概要 検索マニュアル よくある質問 お知らせ 利用規程 科研費による研究の帰属

Powered by NII kakenhi