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N-末へのペプチド融合による蛋白質の耐熱性増大法の研究

研究課題

研究課題/領域番号 08876014
研究種目

萌芽的研究

配分区分補助金
研究分野 応用微生物学・応用生物化学
研究機関筑波大学

研究代表者

星野 貴行  筑波大学, 応用生物化学系, 助教授 (80219170)

研究期間 (年度) 1996
研究課題ステータス 完了 (1996年度)
配分額 *注記
2,100千円 (直接経費: 2,100千円)
1996年度: 2,100千円 (直接経費: 2,100千円)
キーワード高度好熱性細菌 / Thermus thermophilus / 蛋白質の耐熱性
研究概要

現在遺伝子組換えを含むgenetic manipulationが行える生物のうちで最も高温で生育できるThermus thermophilusの宿主・ベクター系には、選択マーカーとして使用できる唯一の抗生物質耐性遺伝子であるカナマイシン耐性遺伝子の発現上限温度が、宿主の至適生育温度より10℃も低い60℃であるという問題点があった。このカナマイシン耐性遺伝子をレポーターとして70℃でもカナマイシン耐性を発現できるクローンを選択したところ、カナマイシン耐性遺伝子の上流に、未知のopen reading frame (ORF)が融合した形のクローンが得られていた。つまり、カナマイシン耐性遺伝子産物(カナマイシン不活化(修飾)酵素)のN-末に61個のペプチドが融合したために、カナマイシン修飾酵素の発現上限温度が上昇したと考えられていた。
上記の仮説を証明するために、融合型カナマイシン修飾酵素のT.thermophilusからの精製を試みたが、発現量が少ないために成功しなかった。そこで、大腸菌で融合型酵素の大量発現を図ったが、融合型遺伝子は大腸菌発現ベクター中にクローンすることさえ不可能であった。そこで、融合遺伝子にフレームシフト変異を人為的に導入し、T.thermophilus内での発現上限温度を検討したところ、非融合型と同じ60℃にまで低下していた。また、融合していたORFの全長を改めてT.thermophilusゲノムからクローニングしたところ、当該ORFはT.thermophilusのリボゾーム蛋白L32をコードするものであることが明らかとなった。
以上の結果から、リボゾーム蛋白L32のN-末領域がカナマイシン修飾酵素のN-末に融合した結果、融合型カナマイシン修飾酵素の生体内での熱安定性が上昇したことが確認された。

報告書

(1件)
  • 1996 実績報告書
  • 研究成果

    (1件)

すべて その他

すべて 文献書誌 (1件)

  • [文献書誌] H.Maseda & T.Hoshino: "Fusion with ribosomal protein L32 increased the in vivo thermostability of kanamycin nucleotidyltransferase in Thermus thermophilus." Journal of Fermentation and Bioengineering. 82(6). 525-530 (1996)

    • 関連する報告書
      1996 実績報告書

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公開日: 1996-04-01   更新日: 2016-04-21  

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