研究概要 |
新規タンパク質のC末端部のアミノ酸LSGLDRLPEの次のロイシンリツチリピート(LRR)を2,3,4,5,6,個それぞれ連結させ、宿主大腸菌(MN522)のコンピテントセルに連結させ、融合タンパク質を発現させた。デザインタンパク質とGSTの融合タンパク質を抗原として、モノクロナール抗体の作成を行い、最終的にそれぞれ、N末端側を認識する抗体を産生するクローンを得た。得られたモノクロナール抗体を用いて、抗体性誘導の検出を行った。新規タンパク質は2次抗体(ウサギ、ヒト、マウス、ヒツジ)のみの処理でも反応した。このことから、2次抗体を用いず、1次抗体にピオチンをラベルし、標識アビジンで検出する系を確立して、特異タンパク質の検出を行い、特異シグナルを得た。また、本蛋白質は免疫グロブリン(Ig)のH鎖(heavy chain)の可変領域(variableregion)と24%のホモロジーを示したこと、さらには、上述したように2次抗体のみとも反応する事から、Rhizoctoniasolaniの菌体内ではIg様タンパク質が作られていると推定された。R.solani以外の病原菌ではIg様タンパク質が検出されないことから、なぜR.solaniで動物にみられるIg様タンパク質が発現しているのか、またこのIg様タンパク質は抵抗性に関与しているのか、興味が持たれる。
|