研究課題/領域番号 |
08877024
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研究種目 |
萌芽的研究
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配分区分 | 補助金 |
研究分野 |
薬理学一般
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研究機関 | 京都薬科大学 |
研究代表者 |
谷口 隆之 京都薬科大学, 薬学部・病態生理学, 教授 (10111957)
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研究期間 (年度) |
1996
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研究課題ステータス |
完了 (1996年度)
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配分額 *注記 |
2,300千円 (直接経費: 2,300千円)
1996年度: 2,300千円 (直接経費: 2,300千円)
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キーワード | 一酸化炭素(CO) / ヘムオキシゲナーゼ-1(HO-1) / 一酸化窒素(NO) / 誘導型NO合成酵素(iNOS) / 主要組織適合性遺伝子複合体(MHC) / ミクログリア / アストロサイト / ラット |
研究概要 |
我々は、これまでにラット新生仔脳より調製した培養グリア細胞をエンドトキシン(LPS)およびサイトカイン(IFN-γ)刺激すると、誘導型一酸化窒素合成酵素(iNOS)が誘導されることを見出している。グリア細胞におけるiNOSは、Ca^<2+>非依存的に数十時間、NOを産生し続ける。一方、体内において一酸化炭素(CO)を産生する酵素としてヘムオキシゲナーゼが知られているが、COは、NOと同様、生理活性分子として機能していることが報告されている。そこで、グリア細胞のLPS処置による誘導型ヘムオキシゲナーゼ(HO-1)の誘導を解析するため、LPS処置により誘導されるiNOSおよびHO-1誘導を比較検討した。ラット脳の培養グリア細胞において、構成型ヘムオキシゲナーゼ(HO-2)は高濃度存在するのに対して、HO-1はほとんど存在していなかった。この培養グリア細胞をLPSあるいはNOドナーのSNAP処置によりHO-1が誘導された。LPS処置により処置後18時間でHO-1蛋白質が誘導されるのに対し、SNAP処置では6時間後にはHO-1蛋白質が誘導された。このことは、LPS刺激により誘導されるiNOSが、HO-1誘導に関与することが推定された。そこで、NO産生を阻害するために、アルギニンを除去したメディウムあるいはNOS抑制薬(NNAおよびNMA)の影響を検討したところ、これらの処置によりHO-1誘導は抑制された。以上の結果から、LPSによりミクログリアで誘導されたiNOSから産生されるNOがHO-1の誘導を発現することが示唆された。
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