研究課題/領域番号 |
08877025
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研究種目 |
萌芽的研究
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配分区分 | 補助金 |
研究分野 |
医化学一般
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研究機関 | 名古屋大学 |
研究代表者 |
萩原 正敏 名古屋大学, 医学部, 助教授 (10208423)
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研究期間 (年度) |
1996
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研究課題ステータス |
完了 (1996年度)
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配分額 *注記 |
2,000千円 (直接経費: 2,000千円)
1996年度: 2,000千円 (直接経費: 2,000千円)
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キーワード | 神経発生 / ドミナントネガティブ / RL-ATF1 / CREB / PC12細胞 |
研究概要 |
本研究の目的は、CREB/ATF1ファミリーが神経発生上どのような役割を果たしているかを解明することである。点突然変異をATF1分子中に導入することにより独自のドミナントネガティブ分子を構築することからスタートした。このドミナントネガティブATF1は理論的には内在性のCREB、ATF1、CREMのいずれともヘテロダイマーを形成し、RL-ATF1は2量体のDNA結合能を、SA-ATF1はドミナントネガティブリン酸化による転写活性化能を失わせる。このことにより、CREB/ATF1ファミリーによる転写制御を抑制できるのではないかとのアイデアに基づいている。 結果は、SA-ATF1ドミナントネガティブ作用を細胞内では示さなかったのに対し、RL-ATF1はCRE-CATの発現を抑制した。驚いたことには、所期の予想に反して、RL-ATF1はCREBと選択的にヘテロダイマーを形成していることが判明した。このRL-ATF1をPC12培養細胞内で過剰発現させたところ、この細胞のcAMP依存性の神経分化が抑制され、神経細胞の分化課程で、CREB/ATF1ヘテロダイマー分子が重要な役割を果たしていることが判明した。現在さらに、マウス個体内でRL-ATF強制発現させたトランスジェニックマウスを作成中で、その遺伝子発現や学習行動等に与える変化を検討する予定である。
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