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クロイツフェルト・ヤコブ病の病原因子はプリオンでない可能性がある

研究課題

研究課題/領域番号 08877056
研究種目

萌芽的研究

配分区分補助金
研究分野 ウイルス学
研究機関長崎大学

研究代表者

坂口 末廣 (1997)  長崎大学, 医学部, 助手 (60274635)

宮本 勉 (1996)  長崎大学, 医学部, 教授 (10004582)

研究分担者 片峰 茂  長崎大学, 医学部, 助教授 (40161062)
研究期間 (年度) 1996 – 1997
研究課題ステータス 完了 (1997年度)
配分額 *注記
1,800千円 (直接経費: 1,800千円)
1997年度: 700千円 (直接経費: 700千円)
1996年度: 1,100千円 (直接経費: 1,100千円)
キーワードプリオン / プリオン病 / プリオン蛋白 / プリオン蛋白欠損マウス / クロイツフェルト・ヤコブ病 / 遺伝子欠損マウス / 伝播性海綿状脳症
研究概要

プリオン病の病原体は感染型プリオン蛋白からのみ構成されるというプリオン説が、広く受け入れられている。しかし、我々はプリオン病感染マウス脾臓と唾液腺において感染型プリオン蛋白と感染価に乖離が認められることを報告した。そして、プリオン蛋白欠損マウスに感染実験を行ったところ、感染後29週の欠損マウスの脳内にわずかながら感染価を検出した。これらのことはプリオン説に反し、プリオン病の病原体が感染型プリオン蛋白で構成されていない可能性を示唆した。このことをさらに確認するために、感染後50週、56週、58週、94週、100週、112週にプリオン蛋白欠損マウス脳を摘出し、それぞれの脳乳剤を正常マウス(ddY)に接種して感染性の検討を行った。50週後の脳は12匹のマウスに、56週後の脳は10匹のマウスに、58週後の脳は11匹のマウスに接種したが、すべてのマウスは発症しなかった。しかし、94週後の脳を接種した9匹のマウスのうち1匹が139日後に、100週後の脳を接種した15匹のマウスのうち13匹が182〜426日後に発症し、112週後の脳を接種した17匹のマウスのうち10匹が193〜378日後に発症した。そして、これらの発症したマウスの脳内には感染型プリオン蛋白が認められた。これらの実験結果は、プリオン病の病原体が感染型プリオン蛋白で構成されていない可能性をさらに強く示唆した。しかし、10 ^5LD_<50>くらいの感染価を含む脳乳剤を接種したにもかかわらず、94週、100週、112週後の脳内に認められた感染価は10 ^3LD_<50>以下であった。50週、56週、58週後の脳内には全く感染性が検出できなかったことは、94週、100週、112週後の脳内に認められた感染価がはじめに接種した脳乳剤からのものではないことを示している。

報告書

(2件)
  • 1997 実績報告書
  • 1996 実績報告書
  • 研究成果

    (4件)

すべて その他

すべて 文献書誌 (4件)

  • [文献書誌] S.Sakaguchi: "Loss of cerebellar Purkinje cells in aged mice homozygous for a disrupted PrP gene" Nature. 380巻6574号. 528-531 (1996)

    • 関連する報告書
      1996 実績報告書
  • [文献書誌] 片峰茂: "プリオンと神経系疾患" 臨床と微生物. 23巻4号. 447-451 (1996)

    • 関連する報告書
      1996 実績報告書
  • [文献書誌] 片峰茂: "プリオン遺伝子の働き" 日本医事新報. 3780号. 106-107 (1996)

    • 関連する報告書
      1996 実績報告書
  • [文献書誌] 宮本勉: "プリオン病" 検査と技術. 24巻13号. 1154-1156 (1996)

    • 関連する報告書
      1996 実績報告書

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公開日: 1996-04-01   更新日: 2016-04-21  

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