研究課題/領域番号 |
08877073
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研究種目 |
萌芽的研究
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配分区分 | 補助金 |
研究分野 |
公衆衛生学・健康科学
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研究機関 | 熊本大学 |
研究代表者 |
二塚 信 熊本大学, 医学部, 教授 (80040195)
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研究分担者 |
前田 節男 (前田 節雄) 近畿大学, 理工学部, 助教授 (70122108)
永野 恵 熊本大学, 医学部, 助手 (10136723)
宮北 隆志 熊本大学, 医学部, 講師 (50112404)
稲岡 司 熊本大学, 医学部, 講師 (60176386)
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研究期間 (年度) |
1996 – 1997
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研究課題ステータス |
完了 (1997年度)
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配分額 *注記 |
2,100千円 (直接経費: 2,100千円)
1997年度: 500千円 (直接経費: 500千円)
1996年度: 1,600千円 (直接経費: 1,600千円)
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キーワード | 騒音 / 全身振動 / 手腕振動 / 農業機械 / 物理的特性 |
研究概要 |
近年農業の機械化は急速に進展し、水田、畑作ともに乗用化、多機能化、多条化がはかられている。 本研究では主として水田9機種、畑作13機種の乗用型農業機械の騒音及び手腕系振動、座席振動についてISO等国際標準に基づく測定法によって測定した。その結果、乗用機械の実稼動時の騒音は少なからず日本産業衛生学会の許容基準を上回り、聴覚障害のリスクが高いことが判明した。 手腕系振動は乗用型農業機械では振動レベルは低いが、携帯型茶摘機などは高値を示した。他方、座席振動は現行の操作時間ではISOの許容曝露限界を上回るケースは例外的であるが、長期的な健康影響を考慮するとき、疲労・能率減退限界2時間を下回る機種が少なくなく、1997年のISO許容基準に照らせば、トラクター・コンバイン等の数機種では作業時間規制が必要であり、機械の工学的改善が必要だと思われた。作業者の健康影響については、乗用型農業機械の長期間操作者では高周波帯域の聴力低下が明らかで、臨床的に騒音性難聴と診断し得る症例がみられた。 今後農業経営規模の拡大、あるいは法人・会社組織化による農業機械のオペレータの専属化の進行は必至だと思われる。農業機械の騒音及び振動の測定及び評価を今後、全国的に組織的・体系的に行う必要があり、筆者らは健康障害予防の観点から今後の医学的、衛生工学的対策の提言を試みた。
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