研究課題/領域番号 |
08877074
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研究種目 |
萌芽的研究
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配分区分 | 補助金 |
研究分野 |
公衆衛生学・健康科学
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研究機関 | 北里大学 |
研究代表者 |
香川 聡子 北里大, 薬学部, 助手 (40188313)
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研究分担者 |
姫野 誠一郎 北里大学, 薬学部, 助教授 (20181117)
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研究期間 (年度) |
1996 – 1997
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研究課題ステータス |
完了 (1997年度)
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配分額 *注記 |
1,900千円 (直接経費: 1,900千円)
1997年度: 900千円 (直接経費: 900千円)
1996年度: 1,000千円 (直接経費: 1,000千円)
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キーワード | セレン / セレニウム / 活性酸素 / ビタミンE欠乏 / 腫瘍 / A / Jマウス / 亜セレン酸 |
研究概要 |
必須微量元素セレンは、グルタチオンペルオキシダーゼ(GSH-PX)の活性中心を構成し生体内で生じた過酸化物を消去すると共に、セレン摂取量の増加に伴って癌による死亡率の低下が疫学的研究で認められていることから、発癌を抑制する働きがあるものと考えられている。しかし、一方、我々はある種のセレン化合物には活性酸素生成作用のあることを明らかにした。また、疫学的研究の一部では、血清中ビタミンEレベルが低い集団では、セレンレベルの増加に伴って肺癌の死亡率が増加する場合のあることも報告されている。そこで、(1)セレン化合物が生体内で酸化的ストレスを生成し得るか否か、(2)活性酸素の有害作用が強く現れると考えられるビタミンE欠乏状態では、セレンが腫瘍形成を促進するか否かを検討した。【結果】(1)致死量の亜セレン酸投与は肝臓での脂質の過酸化や、肺でのDNAの切断を引き起こした。 (2)13週齢のメスのA/JマウスにビタミンE欠乏食と0〜1.6ppmのセレンを亜セレン酸として含む水を飲料水として与えて31週間飼育したところ、実験期間中の体重の変化にはビタミンE欠乏とセレン投与の影響は認められず、体重で見る限りセレンの毒性は認められなかった。また、水の摂取量は、セレン濃度の増加に伴って少なくなる傾向があったが、1.6ppm群で0ppm群の80〜90%程度であった。31週目に肺にできた腫瘍の数を実体顕微鏡下で計測したが、その頻度と個数共に、セレン投与とビタミンE欠乏の有意な影響は認められなかった。今回の結果からは、急性毒性量のセレン投与は、生体内で酸化的障害を引き起こす可能性が示唆されたが、ビタミンE欠乏状態でのセレンの腫瘍形成促進は認められなかった。セレンの投与量をさらに増加させたり、投与時期を変えるなど実験条件を変えてさらに実験する必要がある。
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