研究課題/領域番号 |
08877077
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研究種目 |
萌芽的研究
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配分区分 | 補助金 |
研究分野 |
公衆衛生学・健康科学
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研究機関 | 瀬戸内短期大学 |
研究代表者 |
久保 真利子 瀬戸内短期大学, 養護教育学科, 助教授 (80195495)
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研究分担者 |
名護 博 瀬戸内短期大学, 食物栄養学科, 教授 (80198366)
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研究期間 (年度) |
1996 – 1997
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研究課題ステータス |
完了 (1997年度)
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配分額 *注記 |
1,500千円 (直接経費: 1,500千円)
1997年度: 500千円 (直接経費: 500千円)
1996年度: 1,000千円 (直接経費: 1,000千円)
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キーワード | MRSA / バクテリオシン |
研究概要 |
MRSAに対して強い増殖抑制効果を有するブドウ球菌Staphylococcus warneriおよびStaphylococcus lugdunensisについて最適培養条件(培地、培養時間、培養方法)を確立した。そして、その条件下で培養した時産生されるMRSA増殖抑制物質即ちバクテリオシンの抗菌活性測定法を検討し、再現性を有する方法を確立した。抗菌活性測定法については、実験を進めて行くなかで、従来から周知されているwell agar methodでは、バクテリオシンの活性が弱い場合、バクテリオシンが産生されているにもかかわらず抗菌活性が確認できないことがわかった。そこで、well agar methodを改良し、活性を測定可能とした。これは、特筆に値する。 次いで、ゲル濾過によりS.lugdunensis産生バクテリオシンは分子量500KDaとかなり大きなタンパクであることがわかった。幾つかのサブユニットより構成されていることが考えられる。そこで、例えばウレアを作用させ、活性がどのように変化するか?今後検討していきたい。また、ゲル濾過後の活性分画をHPLCにより分析した結果(依頼分析)、顕著な2つの鋭いピークが確認された。出現したピークと活性との関係について今後検討する。S.warneri産生バクテリオシンについては、ゲル濾過により分子量十数KDaのタンパクであることがわかった。今後、両バクテリオシンともより最適な精製条件を検討し、単一な物質にまでもっていく予定である。 抗菌活性作用機序については、S.lugdunensis産生バクテリオシンは一度増殖したMRSAを溶菌するかなり強い活性であった。一方、S.warneri産生バクテリオシンはMRSAが増殖した後では活性は確認されなかった。詳細についてはこれから検討する必要があるが、そのメカニズムは明らかに異なっていることが示唆された。
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