研究課題/領域番号 |
08877078
|
研究種目 |
萌芽的研究
|
配分区分 | 補助金 |
研究分野 |
法医学
|
研究機関 | 筑波大学 |
研究代表者 |
三澤 章吾 筑波大学, 社会医学系, 教授 (50086534)
|
研究分担者 |
田中 栄之介 筑波大学, 社会医学系, 講師 (30138416)
|
研究期間 (年度) |
1996 – 1998
|
研究課題ステータス |
完了 (1998年度)
|
配分額 *注記 |
1,900千円 (直接経費: 1,900千円)
1998年度: 500千円 (直接経費: 500千円)
1997年度: 600千円 (直接経費: 600千円)
1996年度: 800千円 (直接経費: 800千円)
|
キーワード | SIDS / 内因性急死 / 肺神経内分泌細胞 / エンドセリン / セロトニン / 免疫組織学 |
研究概要 |
肺神経内分泌細胞pulmonary neuroendocrine cell(以下PNEC)の分布について、1980年から1996年までに行われた1〜12ヵ月の乳児剖検例37例(乳幼児突然死症候群:SIDS19例、対照群18例)を対照に、末梢気道におけるクロモグラニンA(chromogranlnA:CGA)及びカルシトニン遺伝子関連ペプチド(calcitonin gene-related peptide:CGRP)の局在の差異を免疫組織化学的に検討した。CGAを含むPNECの陽性率は両群間に有意差はなかったが、CGRP陽性率はSIDS群で対照群に比し1〜4ヵ月児で有意に低かった(p<0.05)、CGRPは血管弛緩作用や細胞増殖の促進作用あるいは神経伝達物質として作用のあることが知られており、SIDS群では末梢気道におけるCCRPを介する、末梢の呼吸、循環調節に異常がある可能性が示唆された。 さらにSIDSと末梢気道閉塞の関係をより明らかにすべく、気管支平滑筋に対して強く、かつ長い収縮作用を持つエンドセリンについて、抗ヒトエンドセリン-1抗体(抗ET-1抗体)を用いた免疫染色を試みた。 生後0-12ヵ月のSIDS児:15例、及び対象例(その他の原因で死亡した児):11例の剖検肺。ホルマリン固定パラフィン包埋薄切切片を用いて、抗ET-1抗体(PENINSULA LABORATORIES,INC.);LSAB法にて検考を行った。SIDS児の肺では15例中4例に気管支上皮に陽性細胞が認められた。気管支平滑筋周辺部に染色性が示されたのは13例であった。一方対象例では上皮に染まる例はなく、気管支周囲に比較的強く染まるものが11例中1例、僅かに陽性を示すものが6例であった。
|