研究課題/領域番号 |
08877114
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研究種目 |
萌芽的研究
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配分区分 | 補助金 |
研究分野 |
循環器内科学
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研究機関 | 九州大学 |
研究代表者 |
上野 光 九州大学, 医学部, 講師 (50260378)
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研究分担者 |
竹下 彰 九州大学, 医学部, 教授 (30038814)
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研究期間 (年度) |
1996
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研究課題ステータス |
完了 (1996年度)
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配分額 *注記 |
2,000千円 (直接経費: 2,000千円)
1996年度: 2,000千円 (直接経費: 2,000千円)
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キーワード | 組換えアデノウイルス / 留置型ステント / 動脈硬化 / 遺伝子治療 / 再狭窄 / デリバリーシステム |
研究概要 |
♯1 Dominant-negative H-Ras発現アデノウイルス(AdCARasY57)、Cyclin-dependent kinase Inhibitor-p21WAF1/Sdi1発現ウイルス(AdCASdi)、野生型p53発現ウイルス(AdCAp53)を作製し、ラット頚動脈のバルーン傷害モデルに応用したところ壁細胞の増殖を抑え肥厚病変の形成を阻止できた(2論文印刷中)(AdCAp53:論文準備中)。 2♯アデノウイルスを吸着できるステントの開発は伊垣医療設計とともに行う予定であったが、材質の検討段階で見とうしがたたないまま断念せざるを得なかった。同種の研究はその重要性から世界中の研究施設で開発が急がれていると思われるが、これまで報告があるのはテキサス大学のDr.R.C.Eberhartのグループ(Biomedical engineering Program and Deprt. of Medicine,University of Texas Southwestern Medical Center,Dallas)のみである。彼らのステントも現在種々の問題を抱えておりなお改良が必要である(私信)。 我々はステントの他にも小孔のあいたバルーンカテーテルや、外側にスパイラル状の別のルーメンを持つカテーテル(Dispatchカテーテル)などを試したが、いずれも遺伝子導入効率は低かった。Dispatchカテーテルは理論的に優れているが、冠動脈の側枝の存在がベクターの漏出を来たした。短いカテーテルが開発されれば実用化への可能性は残されている。以上の検討からはやはり留置型ステントに実用性が高いとの結論を得たが、その開発には素材を提供する研究開発機関と潤沢な資金援助が必要であろう。 ♯3短時間の接触で導入を可能とするべくリボソームに結合させたアデノウイルスの開発を開始した。
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