研究課題/領域番号 |
08877171
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研究種目 |
萌芽的研究
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配分区分 | 補助金 |
研究分野 |
血液内科学
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研究機関 | 鹿児島大学 |
研究代表者 |
丸山 征郎 (1997) 鹿児島大学, 医学部, 教授 (20082282)
新名主 宏一 (1996) 鹿児島大学, 医学部・附属病院, 講師 (20183410)
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研究分担者 |
北島 勲 鹿児島大学, 医学部, 助教授 (50214797)
丸山 征郎 鹿児島大学, 医学部, 教授 (20082282)
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研究期間 (年度) |
1996 – 1997
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研究課題ステータス |
完了 (1997年度)
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配分額 *注記 |
2,000千円 (直接経費: 2,000千円)
1997年度: 500千円 (直接経費: 500千円)
1996年度: 1,500千円 (直接経費: 1,500千円)
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キーワード | HTLV-Itax / アポトーシス / NF-kB / NO / トランスフォーム / CREB / HTLV-I tax |
研究概要 |
HTLV-I感染によりT細胞、線維芽細胞はトランスフォーム(癌化)を起こしたり、アポトシスが誘導されたりすることが知られているがその分子機序は明らかでない.われわれはHTLV-Itaxの変異遺伝子をJurkat細胞、Rat-1細胞に導入してtaxの変異が細胞に与える影響を検討した。 1)Taxの319番目ロイシンがアルギニンに、320番目ロイシンがセリンに置換された変異体(319変異)は転写因子CREB活性化が抑制されていた。148番目グリシンがバリンに置換された変異体(148変異)は転写因子NF-kB活性化能が低下していた。 2)319変異はRat-1細胞に導入すると野性型Taxと同様、細胞をガン化させ、血清を除去すると容易にアポトーシスが誘導された。一方、148変異をRat-1細胞に導入するとそのガン化能は消失し、血清除去によるアポトーシスにも抵抗性となった。以上、taxによる細胞のガン化、アポトーシスはNF-kBの活性化と関連することが明らかになった。NF-kB-1 3)Tax発現によるアポトーシスの感受性はJurkat細胞とRat-1細胞で相違があった。Jurkat細胞は一過性のtax発現でも大部分の細胞がアポトーシスを起こし、stableな細胞株樹立は困難であった。しかし、Rat-1細胞ではstableな細胞株樹立に成功した。 4)アポトーシスとの関連で注目されているNO合成酵素(iNOS)をtax遺伝子がNF-kBを介して誘導することを見い出した。HTLV-Itax発現によるアポトーシス誘導にはNOが関連する可能性がある。
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