研究課題/領域番号 |
08877198
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研究種目 |
萌芽的研究
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配分区分 | 補助金 |
研究分野 |
消化器外科学
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研究機関 | 東京大学 |
研究代表者 |
江里口 正純 東京大学, 医科学研究所, 助教授 (10114406)
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研究分担者 |
浅野 茂隆 東京大学, 医科学研究所, 教授 (50134614)
谷 憲三朗 (谷 憲三郎) 東京大学, 医科学研究所, 助教授 (00183864)
柳衛 宏宣 東京大学, 医科学研究所, 助手 (30212278)
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研究期間 (年度) |
1996 – 1998
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研究課題ステータス |
完了 (1998年度)
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配分額 *注記 |
2,100千円 (直接経費: 2,100千円)
1998年度: 400千円 (直接経費: 400千円)
1997年度: 700千円 (直接経費: 700千円)
1996年度: 1,000千円 (直接経費: 1,000千円)
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キーワード | Tob細胞抑制遺伝子 / p53癌抑制遺伝子 / アデノウイルスベクター / 膵癌 / 癌性腹膜炎 / 癌抑制遺伝子 / tob |
研究概要 |
前年度までに、癌抑制遺伝子tob.p53を用いたin vitroにおける膵癌細胞増殖抑制効果を報告した。 膵癌による癌性腹膜炎は、生命予後をも左右する治療困難な病態である。SOJ、AsPC-1膵癌細胞をヌードマウスの腹腔内に注入し癌性腹膜炎モデルを作成した。SOJ(5x10^6、1x10^7)を注入すると16日目に腸管膜に腫瘍小結節を形成した。AsPC-1(5x10^6、1x10^7)を注入すると16日目において血性腹水を伴し多数の腫瘍結節を形成した。このため、血性腹水を伴う癌性腹膜炎モデルとしてAsPC-1膵癌株を用い、2x10^6個AsPC-1細胞を腹腔内注入後、5日目よりMOI20(5x10^7pfu/day)のアデノウイルスベクター(AdCAtobおよびAdCMVp53)を連続5日間腹腔内投与し、16日目に開腹し、腹水の有無、腫瘍結節の有無を観察した。AdCAtob注入群およびAdCMVp53注入群では、腫瘍の増殖抑制効果を認め、血性腹水および腫瘍結節の形成を認めなかった。また、AdCAtob注入群において縮小した腫瘍および正常小腸を抗tob monoclonal抗体にて、免疫染色すると、腫瘍においてtobタンパクの発現を認めた。定常小腸組織においては、発現を認めなかった。コントロールのAdCAlacZ注入群においても、同様の抑制効果を認めたが、AdCAtob往入群およびAdCMVp53注入群に比較すると弱かった。また、AdCAp53注入群では、アデノウイルスによると思われる全身発赤、衰弱等の症状が数匹に見られ、今後のアデノウイルスを用いた遺伝子治療における投与法の改善が必要と思われた。 さらに、in vitroにおいてAdCAtobとAdCMVp53のdouble transfectionにおいては、AdCAtob単独投与よりも腫瘍増殖抑制効果の増強を認めた。Double transfectionにより相乗効果も期待期待でき、MOIを下げることにより、アデノウイルスの毒性を軽減する可能性もでてきた。今後、AdCAtobおよびAdCMVp53を用いた遺伝子治療において、投与法、相乗効果の機構解析を行なっていきたい。
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