• 研究課題をさがす
  • 研究者をさがす
  • KAKENの使い方
  1. 前のページに戻る

ヒト培養鼻腺細胞の分泌,吸収のイオン輸送とその細胞内伝達機構

研究課題

研究課題/領域番号 08877257
研究種目

萌芽的研究

配分区分補助金
研究分野 耳鼻咽喉科学
研究機関東北大学

研究代表者

欠畑 誠治  東北大学, 医学部・付属病院, 助手 (90261619)

研究分担者 池田 勝久  東北大学, 医学部, 講師 (70159614)
研究期間 (年度) 1996
研究課題ステータス 完了 (1996年度)
配分額 *注記
1,800千円 (直接経費: 1,800千円)
1996年度: 1,800千円 (直接経費: 1,800千円)
キーワード鼻腺細胞 / アセチルコリン / イオン輸送 / マクロライド / 分泌
研究概要

本研究はこれまで未知の分野であった。ヒトにおいての鼻汁の分泌機構の解明が図れる第一歩の研究である。鼻汁の分泌は、鼻粘膜上皮杯細胞に比べ鼻腺細胞がより多く担っていると考えられている。しかしこれまでヒト鼻粘膜においては、培養上皮細胞においての研究が主であり、鼻腺細胞の研究は皆無であった。今回、ヒト気管粘膜下腺細胞の手技を応用し、ヒト鼻腺細胞の培養法法を確立した。ヒト培養鼻腺細胞は以下の特徴を持つ。
1)形態的には、分泌顆粒の発現があり、漿液性と粘液性の両方の成分を持っていた。更にタイトジャンクションの存在が認められた。
2)電気生理学的に、粘膜側にはNaチャンネルとClチャンネルが、漿膜側にはNa-K-2Cl contransporterとNs, K-ATPaseの存在が認められた。
3)アセチルコリンの粘膜側及び漿膜側投与により細胞内Caの上昇が起こり、引き続いて粘膜側からのCl分泌が認められた。
更に臨床的に慢性副鼻腔炎に有効なマクロライドの効果をヒト培養鼻腺細胞において検討した。エリスロマイシン(10^<-4>M)の前投与はアセチルコリン(10^<-5>M)によるCl^-電流の上昇に著明な抑制効果が認められた(68.5±9.4%, n=4, means±SE)。更にエリスロマイシン(10^<-4>M)の前投与はアセチルコリン(10^<-5>M)による細胞内濃度の上昇に著明な抑制効果が認められた(42.9 4.4%, n=5)。以上より、ヒト培養鼻腺細胞においてEMはCl分泌に抑制的に働いた。慢性副鼻腔炎の病態においてエリスロマイシンが鼻腺細胞よりの鼻汁分泌を抑制することが示唆された。

報告書

(1件)
  • 1996 実績報告書
  • 研究成果

    (2件)

すべて その他

すべて 文献書誌 (2件)

  • [文献書誌] Furukawa et al: "Culture and characterization of human nasal gland cells" American Journal of Physiolosy. 271. L593-L600 (1996)

    • 関連する報告書
      1996 実績報告書
  • [文献書誌] 古川ら: "ヒト培養粘膜上皮細胞及びヒト培養鼻腺細胞におけるマクロライドのイオン輸送入の影響" 耳鼻咽喉科展望. 39. 20-22 (1996)

    • 関連する報告書
      1996 実績報告書

URL: 

公開日: 1996-04-01   更新日: 2016-04-21  

サービス概要 検索マニュアル よくある質問 お知らせ 利用規程 科研費による研究の帰属

Powered by NII kakenhi