研究課題/領域番号 |
08877265
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研究種目 |
萌芽的研究
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配分区分 | 補助金 |
研究分野 |
眼科学
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研究機関 | 熊本大学 |
研究代表者 |
根木 昭 熊本大学, 医学部, 教授 (00189359)
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研究分担者 |
福島 美紀子 熊本大学, 医学部付属病院, 助手 (10284770)
平田 憲 熊本大学, 医学部付属病院, 助手 (60295144)
宮川 真一 熊本大学, 医学部, 助手 (10260738)
村田 恭啓 熊本大学, 医学部, 助手 (80229997)
竹下 哲二 熊本大学, 医学部, 助手 (60274700)
小島 祐二郎 熊本大学, 医学部附属病院, 助手 (10178270)
稲田 晃一朗 熊本大学, 医学部附属病院, 講師 (60184719)
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研究期間 (年度) |
1996 – 1997
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研究課題ステータス |
完了 (1997年度)
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配分額 *注記 |
1,700千円 (直接経費: 1,700千円)
1997年度: 600千円 (直接経費: 600千円)
1996年度: 1,100千円 (直接経費: 1,100千円)
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キーワード | 実験近視 / 脈絡膜萎縮 / ブルック膜 / Lacqer crack lesion / 網膜色素上皮 / 開眼遮閉 / ラッカークラック病変 / 脈絡膜 |
研究概要 |
1 実験近視における脈絡膜毛細血管形態の研究 孵化1日目のヒヨコ眼の片目を瞼々縫合して12時間明/12時間暗のサイクルで飼育した。8週間の間に開眼は眼軸長で66%、赤道部直径で62%の成長を示したのに対し閉瞼眼ではそれぞれ113%、81%と有意の拡大を示した。methyl methacrylate resinで還流し脈絡膜毛細血管の鋳型標本を作成した。開瞼眼では毛細血管網は密で血管網の間は小さな円形ないし楕円形を示したが、閉瞼眼では毛細血管網は疎で血管網の間も大きく形も不規則であった。透過電顕では閉瞼眼の毛細血管は内腔が狭く内皮の有窓構造も消失していた。実験近視眼におけるこのような脈絡膜毛細血管構造は眼球の機械的拡張因子と毛細血管の萎縮により生じた結果と考えられた。 2 実験近視にみられたLacqer crack lesion様変化の観察 実験近視眼にはペクテンから放射状あるいは円周状に走る黄白色の線状の病変が観察された。これは丁度人眼の近視に見られるLacqer crack lesionに似ていた。この病変部ではブルック膜は完全に断裂していた。脈絡膜毛細血管網も断裂し病変周辺の毛細血管も萎縮していた。網膜は連続していたが病変部では溝状にくぼんでいた。この部分では網膜内層構造は良く維持されていたが視細胞層は消失していた。病変部を包むように線維芽細胞が配置し、色素上皮細胞の配列は破壊され、極性を失った一部の細胞は脈絡膜実質の中にも存在した。急速な眼球拡大に伴うブルック膜の断列と脈絡膜毛細血管網の断裂、萎縮がこのようなLacqer crack lesion様変化を生じさせたと推測された。
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