研究課題/領域番号 |
08877272
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研究種目 |
萌芽的研究
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配分区分 | 補助金 |
研究分野 |
形態系基礎歯科学
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研究機関 | 広島大学 |
研究代表者 |
前田 憲彦 広島大学, 医学部, 教授 (60049418)
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研究分担者 |
吉子 裕二 広島大学, 歯学部, 助手 (20263709)
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研究期間 (年度) |
1996 – 1997
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研究課題ステータス |
完了 (1997年度)
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配分額 *注記 |
1,700千円 (直接経費: 1,700千円)
1997年度: 500千円 (直接経費: 500千円)
1996年度: 1,200千円 (直接経費: 1,200千円)
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キーワード | マウス / 骨格筋 / 咬筋 / エストロゲン / エストロゲン受容体 / 加齢 / 咀嚼筋 / 免疫組織化学 |
研究概要 |
性ホルモンが骨格筋の成長と老化にいかなる影響を与えるかについて平成8年度から9年度にかけて研究してきた。本研究期間において初年度は、アンドロゲンの存在下においてエストロゲンがマウス骨格筋におけるlactate dehyddrogenaseのisozyme patternに影響を与えることを明らかにしてきた。そこで今年度は骨格筋におけるエストロゲンの受容体が雌雄マウスの成長期のどの時点で発現するかについて、主として免疫組織化学的に解析してきた。材料としてはICR系マウスを用いた。生後5、20、30、40日齢および成体マウスの咬筋をサンプリングし、通方にしたがってエストロゲン受容体の発現を調べるために免疫組織化学を行った。 エストロゲン受容体に対する免疫組織化学の結果 雌マウスの咬筋に置いては生後5日目にすでに筋細胞に反応陽性の核が多数観察され、加齢とともに陽性反応を示す核が増加した。核における反応強度も加齢とともに上昇する傾向が認められた。雄マウスにおいてもその傾向はほぼ同じであり、両性間における顕著な差は認められなかった。成獣マウスの咬筋においてもエストロゲンの受容体の存在が確認された。さらに本筋を支配する三叉神経運動核の神経細胞におけるエストロゲンの受容体の存在についても同様に調べたが、同時期においてその発現が認められた。 以上のような結果から、骨格筋の発達および恒常性の維持にエストロゲンとその受容体が重要な役割を果たしていることが示唆されるとともに、その作用の発現にはアンドロゲンの存在が非常に重要であることが明かとなった。今回検討した運動中枢との関係も非常に重要と思われるので、今後さらに詳しく解析する予定である。
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