1.ラジカル消去タンパク成分の精製 ソラマメラジカル消去活性タンパク成分は、スーパーオキシド、H_2O_2へのラジカル消去活性は見られたが、DPPHラジカルへの消去活性は見られなかった。また、Sephadex G-75ゲロろ過クトマトグラフィー法、SDS ポリアクリルアミドゲル電気泳動法により分子量は、14000であった。 2.培養細胞への影響 (1)培養細胞へのタンパク成分至適濃度-ソラマメタンパク成分はヒト線維芽細胞を1X10^5個播いて10日間後の細胞数を測定したところコントロールに比べて2.5μg/mlで30%ほど、5.0μg/mlで20%ほど細胞数を増加させることができた。2.5μg/mlが培養細胞への細胞増殖の至適濃度と考えられた。 (2)短期培養下における細胞増殖への影響-タンパク成分2.5μg/mlを培養細胞に投与しながら4日、9日、17日、28日目までの細胞増殖への影響を確認したところ17日目以降においてコントロールより22%ほど細胞数を増大させていた。 (3)老齢細胞における継代細胞寿命への影響-タンパク成分1.25μg/ml、2.5μg/mlを培養細胞(PDL40)の老齢細胞へ投与した結果、継代寿命への延長効果は見られなかった。 (4)クローン培養-タンパク成分1.25μg/ml、2.5μg/mlを加えて24、48、72時間培養後の単一細胞の増殖への影響は見られなかった。 3.細胞内抗酸化酵素活性への影響 有機酸化剤tBHP100μMを培養細胞に2時間投与することにより細胞内SOD活性は未処理に比べて380%と大きく上昇したが、タンパク成分1.25μg/ml、2.5μg/mlをtBHP投与直前に20時間処理し、培地除去後、SOD活性を測定したところ、未処理に比べてそれぞれ30%、50%ほどの上昇に止めた。同様にカタラーゼ活性については、tBHP投与により、未処理に比べての上昇が40%ほどであったが、タンパク成分1.25μg/ml、2.5μg/ml事前投与群は、100%、125%と大きくカタラーゼ活性を上昇させた。
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