研究課題/領域番号 |
08878048
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研究種目 |
萌芽的研究
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配分区分 | 補助金 |
研究分野 |
知能情報学
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研究機関 | 大阪大学 |
研究代表者 |
馬場口 登 大阪大学, 産業科学研究所, 助教授 (30156541)
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研究分担者 |
大原 剛三 大阪大学, 産業科学研究所, 助手 (30294127)
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研究期間 (年度) |
1996 – 1997
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研究課題ステータス |
完了 (1997年度)
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配分額 *注記 |
2,000千円 (直接経費: 2,000千円)
1997年度: 500千円 (直接経費: 500千円)
1996年度: 1,500千円 (直接経費: 1,500千円)
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キーワード | 知識コンバージョン / 不完全知識 / 例外 / 知識獲得 / 知識洗練化 / 無矛盾性維持 / 非単調理論 / 矛盾 / 論理型データベース |
研究概要 |
本研究では、不完全な知識を創出するメカニズムである知識コンバージョンKC(Knowledge Conversion)を新しい知識処理フレームワークとして定式化し、その性質を理論的に考究すると共に、KC実現のための要素技術、具体的には矛盾管理、知識の整合性検証、知識の階層化・構造化などをシステム化し、応用面での基盤確立も目的とする。本研究課題に関し本年度に得られた成果を以下にまとめる。 1.不完全知識に対する知識コンバージョンの考察 原ルールの構成とは異なる不完全ルールの生成、あるいは複数の不完全ルールからの洗練化された不完全ルールの生成など、複雑な過程を経て実行されるKCについて検討した。不完全ルールの追加・削除、ルールの不完全化・完全化・ルールの一般化・特殊化という種々の操作を伴う知識ベースの再構成法を定式化し、知識ベースの同質性に関する主要な定理を導いた。また、例外と不完全知識に関する関係についても、例外に対する観点の変更がKCの基礎となることを確かめた。 2.知識コンバージョンと他の知識生成法との関係の解明 知識ネット上でKCと既存の知識生成法である帰納学習や演繹学習との類似点、相違点を解析した。知識ネットの構造変化という点から、帰納学習がノードの新規作製、演繹学習がリンクの再編成、そしてKCがリンクの属性変更に帰着されることを明らかにし、知識ネットに基づく統一的な知識ハンドリング法の確立に向けての手掛かりを得た。 3.実験システムの作成 本研究で提案した手法のインプリメンテーションを行い基本的な特性を評価し、システム化への要点を検討した。現段階では、本研究で検討した全ての手法を実装し、統合システム化は実現していない。今後、統合システムの完成を急ぐとともに、システム構成論の整備を図りたい。
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