研究課題/領域番号 |
08878087
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研究種目 |
萌芽的研究
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配分区分 | 補助金 |
研究分野 |
生物有機科学
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研究機関 | 九州大学 (1997-1998) 九州工業大学 (1996) |
研究代表者 |
西野 憲和 九州大学, 有機化学基礎研究センター, 教授 (40145165)
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研究期間 (年度) |
1996 – 1998
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研究課題ステータス |
完了 (1998年度)
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配分額 *注記 |
2,100千円 (直接経費: 2,100千円)
1998年度: 500千円 (直接経費: 500千円)
1997年度: 500千円 (直接経費: 500千円)
1996年度: 1,100千円 (直接経費: 1,100千円)
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キーワード | 加水分解活性 / ペルオキシダーゼ活性 / 人工タンパク質 / 触媒機能 / 酵素モデル / ポルフィリン / ディノボ設計 / モルテングロビュール / フラビン / ポリフィリン / 4α-ヘリックスバンドル構造 |
研究概要 |
4本のα-へリックス鎖を束ねた4α-へリックスバンドル構造体の4本のα-へリックスをつなぐ2つのループ部分に1組ずつのグルタミン酸とヒスチジンを配置した人工タンパク質を合成し、この立体構造および加水分解活性を評価した。2個のカルボキシル基と2個のイミダゾールがこの人工タンパクが4α-ヘリックスバンドルを形成するときにバンドル上面に集まり、触媒活性を発揮できるように設計した。合成した1本鎖63-ペプチド(63-HEHE)はCD測定の結果リン酸緩衝液中でα-ヘリックス構造となった。Zn^<2+>イオン添加によってヘリックス性が変化することから、バンドル上面の触媒活性部位に金属イオンを結合することが可能であることがわかった。さらに63-HEHEは緩衝液中p-ニトロフェニルエステルを加水分解し、疎水性の長鎖アルキル基を持つ基質に対して高活性を示した。 また、人工ペルオキシダーゼを目標とした人工タンパク質の合成と評価を行った。この人工タンパク質はβ構造とα-ヘリックスとを交互に並べたβαβα構造体であり、はじめのβ構造部分に鉄ポルフィリンを配し、α-ヘリックス部分にヒスチジンを配することによってペルオキシダーゼ活性を持つよう設計したものである。合成はオキシム樹脂固相合成・セグメント縮合法によって行った。ペルオキシダーゼ活性の評価は、酸化剤として過酸化水素、クメンハイドロパーオキサイド、t-ブチルハイドロパーオキサイド、リノール酸過酸化物を用い、ポルフィリンによってMCDPが酸化されることによる可視吸光を測定することによって行った。リノール酸過酸化物を酸化剤として用いた場合が最も活性が高い結果が得られた。細長く疎水性の高いリノール酸過酸化物が活性部位を含む内部疎水場に最も入りやすかったためと考えられる。
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