MPFによってリン酸化活性化されたserine/threonine kinaseであるPlkはM期前記において中心体に局在し、ユビキチン化酵素複合体Anaphase promoting complex (APC) のサブユニットであるCdc16とCdc27を特異的にリン酸化しAPCを活性化することを発見した。sister chromatid cohesion proteinは活性化されたAPCによってmetaphase以前にユビキチン化され、その結果proteasomeによって分解されmetaphase-anaphase transitionが進行する。またCyclinBも活性化されたAPCによってユビキチン化され分解されてM期を終了させる。このようにPlkは細胞分裂において重要な制御因子であることを明らかにした。 また更に中心体によるダイナミックな細胞分裂の制御機序を明らかにするため、中心体特異的なモノクローナル抗体を多数作成することに成功した。免疫染色により中心体だけが染まる抗体、核膜も同時に染色する抗体など各々分子量の異なる抗体を約30種ほど単離した。現在はその認識する抗原cDNAのスリ-ニングを行っている。
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