研究課題/領域番号 |
08878142
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研究種目 |
萌芽的研究
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配分区分 | 補助金 |
研究分野 |
神経解剖学・神経病理学
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研究機関 | 和歌山県立医科大学 |
研究代表者 |
仙波 恵美子 和歌山県立医科大学, 医学部, 教授 (00135691)
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研究分担者 |
上山 敬司 和歌山県立医科大学, 医学部, 助手 (50264875)
徳久 剛史 千葉大学, 医学部, 教授 (20134364)
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研究期間 (年度) |
1996 – 1997
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研究課題ステータス |
完了 (1997年度)
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配分額 *注記 |
2,100千円 (直接経費: 2,100千円)
1997年度: 500千円 (直接経費: 500千円)
1996年度: 1,600千円 (直接経費: 1,600千円)
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キーワード | アポトーシス / c-fos / ノックアオウト・マウス / トランスジェニック・マウス / インターフェロン / インターフェロン受容体 / ニューロン / 中脳ドーパミンニューロン / 小脳顆粒細胞 / c-jun / トランスジェニック / マウス |
研究概要 |
遺伝子操作動物を用いて、c-fos,c-junなどの細胞性癌遺伝子の発現の過剰あるいは欠如が、ニューロンの生存に与える影響を検討し、これらの細胞性癌遺伝子がapoptosisの誘導にどのような役割を果たすかということを明らかにするのが、本研究の目的である。今年度は主に、c-fos transgenic mouse(MX-c-fosD)を用いて、c-fosの過剰発現による影響を検討した。このマウスはinterferon(INF)-α/βの刺激により誘導されるMx proteinのpromoterをc-fos遺伝子にligateして作製されたものであり、INF-α/βを作用させると、INF-α/βに対するリセプターを有する細胞例えばBリンパ球においてc-fosの過剰発現が見られることが、共同研究社の徳久らにより確認されている。本年度は以下のような成果が得られた。 (1)slot blotによるtransgenic mouseのホモ・ヘテロとwildの判別法の改善を行った。 (2)神経系の細胞のうちどれがINF-α/β刺激に反応してc-fosを過剰発現するかということを明らかにするため、INF-αおよびINF-α/βリセプターの産生と局在について、in situ hybridization法および免疫組織化学によりマウスとラットの脳で検討した。これまで、ヒトでの検討ではミクログリアに発現しているとされているが、我々のマウス・ラット脳での検討では、中脳黒質周辺のTH陽性ニューロン(多くはA10細胞群で、一部はA8やA9の細胞も含んでいる)がINF-リセプターを発現することがわかった(投稿準備中)。脳でのINF-リセプターの存在についてはWestern blottingでも確認している。今後、いずれの細胞がINF-リセプターを発現しているかということについて、上記のtransgenicmouseからとったニューロン/astrocyte/ミクログリアをそれぞれ別々に培養し、INF-α/βを添加することによりc-fos過剰発現がみられるか否かを検討する。 (3)PC12細胞においてNGF非添加によりアポトーシスを誘導する系を確立した。これらの細胞に抗c-Fos抗体を作用させた時の細胞の生存について検討する予定である。
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