研究課題/領域番号 |
08878171
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研究種目 |
萌芽的研究
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配分区分 | 補助金 |
研究分野 |
医用生体工学・生体材料学
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研究機関 | 信州大学 |
研究代表者 |
小駒 喜郎 信州大学, 繊維学部, 助手 (20185573)
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研究分担者 |
阿部 康次 信州大学, 繊維学部, 助教授 (00126658)
近藤 慶之 信州大学, 繊維学部, 教授 (10021148)
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研究期間 (年度) |
1996
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研究課題ステータス |
完了 (1996年度)
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配分額 *注記 |
2,200千円 (直接経費: 2,200千円)
1996年度: 2,200千円 (直接経費: 2,200千円)
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キーワード | シトクロムP-450 / ステロイドホルモン / センサー / 診断 / 酸化還元 / 電子伝達 / 高感度 |
研究概要 |
ステロイドホルモンの代謝異常により発現するAddison病、アルドステロン症等の様々な疾病を早期に発見するための簡便な新しい診断用センサーの開発を目指して、本研究ではシトクロムP-450(P-450)のセンシングデバイスとしての可能性を検討した。水溶性のP-450cam、膜結合性のP-450scc、P-450_<11β>の3種類のP-450をそれぞれ精製し、ポリピロールによりITO電極に包括固定した。そして、それらの電極に適当な電位を印可することで、各々のP-450の活性(基質の水酸化)を発現できることを見い出した。P-450_<11β>においては固定化しても基質特異性がnativeと同様保持されていた。また、電極にP-450sccを物理的に吸着させ、その酸化還元電流を測定したところ、活性発現時に還元電流だけが増大し、電子伝達が予想通り進行していることが示された。その電子伝達効率はP-450sccの電子伝達系を構成しているFADおよびNADPH-FAD共存下でさらに上昇した。これらの実験と平行して、P-450scc固定化電極を用いて、ウシ全血中およびウシ血清中のコレステロール量を測定した結果、既知の値と一致した。以上の結果より、P-450はステロイドのセンシングデバイスとして活用でき、さらに、他の電子伝達系構成成分を活用することで、さらなる高感度化が可能であることが見い出された。今後、他のステロイドの定量を目指してさらに研究を進める予定である。
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