研究課題/領域番号 |
08878176
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研究種目 |
萌芽的研究
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配分区分 | 補助金 |
研究分野 |
医用生体工学・生体材料学
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研究機関 | 熊本大学 |
研究代表者 |
千葉 晶 熊本大学, 工学部, 教授 (90005322)
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研究分担者 |
森園 靖浩 熊本大学, 工学部, 助手 (70274694)
西田 稔 熊本大学, 工学部, 助教授 (90183540)
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研究期間 (年度) |
1996
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研究課題ステータス |
完了 (1996年度)
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配分額 *注記 |
2,100千円 (直接経費: 2,100千円)
1996年度: 2,100千円 (直接経費: 2,100千円)
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キーワード | インプラント材 / チタン合金 / 水中衝撃波 / 粉末圧縮 / 複合材料 / 生体材料 / 衝撃エネルギー / オーステナイト系ステンレス鋼 |
研究概要 |
本研究は爆薬の爆ごう時に発生する衝撃エネルギーを利用して、多孔性チタン材料と金属材料との生体用インプラント材料の創製に関するものである。人工歯根や人工関節を体内に埋め込む際に、インプラント材骨子と多孔性チタンと複合化させ、インプラント材表面部を多孔性にし、その空孔中に骨を成長させ、インプラント材と骨との結合性を高めようとするものである。 本研究では、インプラント骨子材としてチタン、チタン合金及びステンレス鋼を用い、多孔性金属としてプラズマ回転電極法により作製した球状純チタン粉末を使用した。なお球状純チタン粉末の粒径は310μmと610μmの2種類を用いた。インプラント材の衝撃固化法は円筒衝撃圧縮法により行った。すなわち中心部に直径5mmの各種金属バルク材を配置し、その周りに直径310μmのチタン粉末を一層、さらにその外側に直径610μmの粉末を三層積層し、その外側を肉厚0.1mmから0.5mmの外径10mmの新鍮製のパイプで被った。これらを円筒の中心部にセットし、その周囲を硫酸アンモニウムを主体とした爆速2400m/s級の爆薬を配置した。圧縮のまま及び1073〜1273K-2h熱処理材について光顕観察を行った。またバルク材と粉末粒子間の接合強度を調べた。 チタン骨子材とチタン粉末粒子との接合は良好であり、表面部の粉末は球形を保持しており、内部にも気孔が通じている。チタン粉末粒子とチタン骨子材の接合強度は骨子材に前もって0.1mmの細い溝を切っておいたものが高強度を示し、熱処理なしで120MPa程度であり、1173K以上で熱処理を施すと140MPaであった。骨子材をTi-6Al-4V,SUS304やSUS430を用いた場合、Ti-6Al-4V材を用いた場合に、最も強度が高く、SUS304材を用いた場合に最も低くなった、これはSUS304材とチタン材との大きな熱膨張差により熱処理の冷却時に剥離が生じたと考えられる。
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