研究課題/領域番号 |
08F08106
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研究種目 |
特別研究員奨励費
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配分区分 | 補助金 |
応募区分 | 外国 |
研究分野 |
林産科学・木質工学
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研究機関 | 京都大学 |
研究代表者 |
矢野 浩之 京都大学, 生存圏研究所, 教授
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研究分担者 |
IFTEKHAR Mohammad Shams 京都大学, 生存圏研究所, 外国人特別研究員
IFTEKLIAR Mohammad Shams 京都大学, 生存圏研究所, 外国人特別研究員
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研究期間 (年度) |
2008 – 2009
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研究課題ステータス |
完了 (2009年度)
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配分額 *注記 |
1,600千円 (直接経費: 1,600千円)
2009年度: 800千円 (直接経費: 800千円)
2008年度: 800千円 (直接経費: 800千円)
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キーワード | バイオマス / 複合材料 / 強度特性 / ナノファイバー / ナノフアイバー |
研究概要 |
木材以外の持続型資源からの高強度材料製造を目的として、バングラディッシュに豊富に存在するマリンバイオマス:キチンの利用に着目した。エビ殻およびカニ殻を原料とし、粉砕粉末を塩酸および水酸化ナトリウムで処理し、炭酸カルシウムおよびタンパク質を除去し、キチン粉末を得た。これを水中でミキサーにより撹拌することで、キチンナノファイバーを得た。ナノファイバーは幅20nm-50nmであった。これをフィルター上でシート化し、乾燥後アクリル樹脂を含浸することで、キチンナノファイバー補強樹脂シートを作製した。得られたシートについて、引張強度、線熱膨張係数、動的粘弾性を評価した。キチンナノファイバーシートは、セルロースナノファイバーシートに匹敵する樹脂補強性能を示し、樹脂含浸スギ単板より透明な材料となった。このことにより、キチンナノファイバー補強アクリル樹脂の透明な高強度保護膜としての応用が考えられる。エビ養殖はバングラディシュの主要産業の一つであり、加工時に大量の排出されるエビ殻は、腐朽が早く悪臭の原因となり、工場周辺の環境を悪化させている。本研究成果は、その様な環境悪化の因子となっているエビ殻から高付加価値の透明ナノ材料が製造できることを世界で初めて示したといえる。
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