研究課題/領域番号 |
08F08323
|
研究種目 |
特別研究員奨励費
|
配分区分 | 補助金 |
応募区分 | 外国 |
研究分野 |
基礎解析学
|
研究機関 | 九州大学 |
研究代表者 |
川島 秀一 九州大学, 大学院・数理学研究院, 教授
|
研究分担者 |
YONGQIN Liu 九州大学, 大学院・数理学研究院, 外国人特別研究員
LIU Yongqin 九州大学, 大学院・数理学研究院, 外国人特別研究員
|
研究期間 (年度) |
2008 – 2010
|
研究課題ステータス |
完了 (2010年度)
|
配分額 *注記 |
2,200千円 (直接経費: 2,200千円)
2010年度: 700千円 (直接経費: 700千円)
2009年度: 800千円 (直接経費: 800千円)
2008年度: 700千円 (直接経費: 700千円)
|
キーワード | 板の振動方程式 / Timoshenko系 / 消散構造 / 基本解 / 解作用素 / 減衰評価 / エネルギー法 / 時間大域解 / 双曲・楕円型方程式系 / 線形拡散波 / 漸近安定性 |
研究概要 |
消散構造を有する非線形偏微分方程式に対し、その線形化方程式の基本解に基づく安定性解析と、様々な非線形波の漸近安定性に関する組織的な研究の展開を目指して研究を進め、次のような成果を得た。 1.記憶型の消散効果を考慮した板の振動方程式の初期値問題を考察した。その消散構造が可微分性損失型であることを確認し、Fourier空間での各点評価を示すことで線形解の減衰評価を示した。また、Fourier-Laplace変換により基本解を構成するとともに、対応する解作用素の減衰評価を利用することで、半線形問題の時間大域解の存在とその最良の減衰評価を示した。可微分性損失型の消散構造の解明に寄与する成果である。 2.記憶型の消散効果を考慮した線形Timoshenko系の初期値問題を考察した。その消散構造は、系の持つパラメータの値により標準型にも可微分性損失型にもなり得ること、いずれの場合も摩擦型消散効果を取り入れた場合に比べて消散構造がより脆弱であることを示した。また、Fourier空間でのエネルギー法を適用することで、解のFourier空間での各点評価を示すとともに、対応する最良の減衰評価を示した。さらに、Fourier-Laplace変換により基本解を構成し、付随する解作用素の減衰評価を与えた。記憶型と摩擦型の消散効果の違いを明らかにした点に意義がある研究成果である。
|