研究課題/領域番号 |
08F08423
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研究種目 |
特別研究員奨励費
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配分区分 | 補助金 |
応募区分 | 外国 |
研究分野 |
育種学
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研究機関 | 東京大学 |
研究代表者 |
中園 幹生 東京大学, 大学院・農学生命科学研究科, 准教授
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研究分担者 |
YANG Jing-Hua 東京大学, 大学院・農学生命科学研究科, 外国人特別研究員
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研究期間 (年度) |
2008 – 2010
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研究課題ステータス |
完了 (2009年度)
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配分額 *注記 |
1,400千円 (直接経費: 1,400千円)
2009年度: 800千円 (直接経費: 800千円)
2008年度: 600千円 (直接経費: 600千円)
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キーワード | 細胞質雄性不稔 / ミトコンドリアゲノム / 核ゲノム / Brassica juncea / Retrogradeシグナル |
研究概要 |
研究材料として用いているBrassica junceaのCMS系統は、細胞質雄性不稔の形質の他に、雄蕊の一部が花弁のような組織に変化する形質が観察されるユニークな材料である。これまで、CMS系統と稔性のある維持系統間のミトコンドリアゲノム構造および遺伝子発現の比較解析を通して、細胞質雄性不稔を引き起こす原因遺伝子orf220を同定した。植物ミトコンドリアへの形質転換系はまだ確立されていないので、orf220遺伝子のCMSへの関与を証明するために、orf220遺伝子にミトコンドリア輸送シグナルを接続し、アグロバクテリウム法でBrassica junceaの稔性系統に導入した。その結果、形質転換体では、CMS系統と同様に雄性不稔のほか雄蕊の形態変化が観察され、orf220遺伝子がこのCMS系統の雄性不稔ミトコンドリア遺伝子であることの証明に成功した。Brassica junceaのCMS系統では雄蕊の形態変化が観察されていることから、雄蕊内の特定の組織でCMSに研異的な遺伝子発現の変化が起きていると予想されるので、さらに、このCMS系統の生殖器官形成過程でどのようなRetrograde調節がなされているかの解明を試みた。そのために、雄蕊の特定の組織を純粋に単離できるLaser Microdissection(LMD)を利用した。これらの組織に対するLMDの実験系を確立し、マイクロアレイ解析を行うために必要なRNAを単離できた。研究期間の途中でYang博士が帰国したために、現時点での本研究の成果はLMDによってRNAを単離できたところまでであるが、今後、マイクロアレイやcDNAの大規模塩基配列解析を進めることで、雄蕊内の特定の組織でCMSに特異的に発現する遺伝子の同定を目指す。
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